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野村證券のiPad導入の舞台裏(後編)――「メール禁止し社内SNSで情報共有、会議時間は1/10に」

文◎太田智晴(編集部) 2013.07.22

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野村證券 国内IT戦略部長
藤井公房氏

iPadを8000台導入した野村證券。同プロジェクトを主導した国内IT戦略部長の藤井公房氏が、その舞台裏やiPadの導入メリットなどを「ガートナー セキュリティ&リスク・マネジメント サミット 2013」で語った。後編は社内SNSの取り組みを中心にレポートする。

(前編はこちら

iPadが日本に上陸したその日に実機を手に入れ、営業担当者8000人への導入に向けた“実験”を開始した野村證券。いち早くiPadの業務活用の可能性に目を付けていたわけだが、同社国内IT戦略部部長の藤井公房氏がiPadプロジェクトを進めていくうえで、重要な情報収集と学びの場になったというのがTwitterだ。

例えば、野村證券では電子カタログ用のソリューションとしてインフォテリアの「Handbook」を当初から利用しているが、藤井氏はiPad発売前にTwiiterを通じてインフォテリアの平野社長にHandbookのiPad版について直接問い合わせるなど、Twiiterを有効利用してきた。Twitterを活用することで、スピード感のある情報収集と学びが可能になったようだ。

それ以降も、インフォテリアの平野社長からは様々なヒントを得たという。その1つがiPadの役員会議での活用である。役員会議での活用はiPadの代表的なユースケースとして現在では知られているが、藤井氏はTwitterを介して具体的な活用法やメリットを早くから知り、自社の役員会議に導入した。

社内SNSでシステム障害の解決もスムーズに

このようにSNSをフルに活用してきた藤井氏であるから、社内SNSの導入も自然な成り行きだったのだろう。野村證券では2011年7月にiPadの営業担当者への展開を1000台規模に拡大したが、そのときにセールスフォース・ドットコムの社内SNS「Salesforce Chatter」の活用も始めた。

社内SNSとは、社内や取引先間など、閉じられたメンバー内でセキュアにコミュニケーションが行える企業向けのSNSのこと。藤井氏はChatterの機能について「TwitterとFacebookを合わせたようなもの」と説明する。

藤井氏の話で驚かされたのは、国内IT戦略部内ではメールを禁止し、すべてChatterによるコミュニケーションに切り替えていることだ。「大丈夫なの?」と心配する向きもあろうが、目覚ましい効果があがっている。

「会議の目的の大半は情報共有。会議時間は10分の1ほどに減らすことができた。部内でメールを禁止しても、特に問題は起きていない」

また、システム障害時の情報共有にも役立っている。障害が小規模にとどまっている段階では、担当者レベルだけでトラブル解決にあたるケースは多いだろう。軽微な障害について、いちいち報告されたくない上司は少なくないためだ。しかし、最初は大したことないと思われた障害が徐々に大規模化し、深刻なトラブルへと発展すれば、そうはいかない。「なぜ俺に報告がなかったんだ」といった苦言を呈されながら、上司など関係者への連絡に追われ、肝心の復旧作業に集中できなくなる。

こうした光景は多くのIT部門で見られるものだろうが、野村證券ではChatterが解決策になった。システム障害に関する情報は、Chatter上に集約して報告されているので、フェイス・トゥ・フェイスやメールなどでやりとりせずとも、Chatterを閲覧することで時系列に沿って皆が事態を把握できる。このため情報共有作業に無駄に時間を取られることなく、「解決に向かってベクトルが1つになる」(藤井氏)。

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