OKIは2020年11月17日、ローカル5Gの導入を支援する「ローカル5G支援サービス」の提供を12月より開始すると発表した。
同サービスを活用することで、企業や自治体は無線局免許申請などの手続きや専門的知識を必要とせず、スムーズにローカル5Gの導入が可能になるとしている。
ローカル5G支援サービスの構成は以下の通り。
1. 無線局免許申請支援サービス
電波伝搬測定およびローカル5Gネットワーク構築時に必要な、総務省への免許申請手続きを支援する。
2. 無線通信環境確認サービス
ローカル5G導入の実現性および有効性を検証するため、ユーザーの利用環境における電波伝搬特性を計測し、通信エリア検討のためのデータを取得する。
3. 無線ネットワーク設計サービス
システム要件と電波伝搬測定の結果などから、ローカル5G無線の置局設計(※1)を含めたネットワーク設計および機器設定等の詳細設計を実施する。
4. システム構築サービス
ユーザーのシステム要件を実現するために、ローカル5Gネットワークの構築、ネットワーク性能評価および最適化を行い、システム構築を支援する。
価格は個別見積り。ローカル5G全体として2025年までに累計100億円の販売目標を掲げる。
なお、OKIは同社の本庄工場(埼玉県本庄市)にローカル5G実験試験局を開設し、製造現場、ならびに工場敷地内に設置されたITSテストコースへローカル5Gを導入し、2020年12月~2021年3月にかけて「AIエッジ×5G」の社会実装に向けた実証実験を行う。
実験では、OKIが提供するManufacturing-DX(※2)による次世代スマート工場の実現を目指し、ローカル5Gを活用した映像など大量データの伝送や、AIエッジコンピューターによる画像処理などのリアルタイム処理を行うシステムを構築し、製造現場の省力化・効率化に向けた検証を行う。
また、ETCシステムなどの商品開発評価や、通信技術、交通環境のセンシング技術の開発評価を目的に設置しているITSテストコースにローカル5G環境を設置し、自動運転支援への適用性についての検証も行う。
※1:無線基地局の最適な設置場所を設計すること
※2:製造現場を見える化する「現場変革」、現場と経営を高度かつ双方向に連携する「IT・オペレーション変革」、環境変化・法令対応・少量付加価値生産などのさまざまな経営判断を支援する「マネジメント変革」の3つの変革から構成されるスマート工場実現をめざしたOKIのソリューションコンセプト。