ヤマハは11月12日、スイッチ製品のラインナップを大幅に拡充すると発表した。計8モデルの新しいスイッチを12月から順次投入していく。
「スイッチのラインナップがひと通り揃い、トータル提案できる体制が整った」。ヤマハ 音響事業本部 事業統括部 SN事業推進部 ネットワークマーケティンググループ リーダーの伊藤暢晃氏は、今回のラインナップ強化のポイントをこう説明する。
ヤマハは、L2スイッチについてはシンプル/スマート/インテリジェントの3カテゴリ、L3スイッチに関してはライト/スタンダードの2カテゴリを展開している。今回ラインナップが強化されたのは、具体的にはスマートL2スイッチ、インテリジェントL2スイッチ、ライトL3スイッチの3つのカテゴリだ。
ヤマハのスイッチ製品のカテゴリ
伊藤氏によれば、従来は同一カテゴリのスイッチでも、モデルによって搭載している機能にばらつきがあったが、カテゴリ毎にサポートする機能を統一。さらにポート数やPoE対応モデルの選択肢も増やし、より製品選択を行いやすくした。さらに性能向上も図られている。
それではカテゴリ毎に新製品を紹介していこう。
スマートL2スイッチのPoEモデルが充実まずスマートL2スイッチに関しては、PoE対応の「SWX2210P-10G/18G/28G」の3モデルを12月に発売する。それぞれ給電ポート数は8/16/24、アップリンクは2ポートである。ヤマハは従来、スマートL2スイッチにおいて8ポートのPoEスイッチしか用意していなかったが、今回新たに16/24ポートモデルも加わった。
競合他社と比較した魅力として伊藤氏が強調するのは、最大給電能力の高さだ。8ポートモデルは124W、16ポートは247W、26ポートは370Wで、競合他社の同クラス品を上回る。1ポート当たりの最大給電量は30Wだ。
SWX2210Pシリーズの概要。希望小売価格は10Gが7万9800円、18Gが11万9800円、28Gが15万9800円
また、スイッチとしての基本性能も向上した。従来はヤマハルーターから設定する形だったが、スイッチ単体でのWeb GUIからの設定機能を搭載したほか、リンクアグリゲーションもサポート。
さらに、2020年春に予定されているファームウェアアップデートでは、SNMPによるネットワーク管理、ACL、IGMPスヌーピングなどの機能が、スマートL2スイッチ全体に追加される。