シトリックス・システムズ・ジャパンは2018年9月6日、「2018年度上半期ビジネス状況と下半期ビジネス戦略について」と題した記者発表会を開催した。
登壇した同社代表取締役社長の青葉雅和氏はまず、2018年度上半期のビジネス状況を説明した。商品・サービス全体を表す「プロダクトブッキング」カテゴリーの国内売上は、前年同期比15%増と好調だったという。
特に好調だったのは同社のADC製品「NetScaler」を核にしたネットワーク関連の売上で、前年同期比52%の増加を達成した。その要因について青葉氏は、「特に日本の働き方改革の波と私たちのソリューションが非常にあっている」と分析した。
シトリックスの決算ハイライト
青葉氏によれば、シトリックスには働き方改革関連に関連して、テレワークなどの「柔軟な働き方」を実現したいという相談が多く寄せられているという。なかでも多い要望が、次の2つだ。1つめはリモートワーク中の社員が「働いているか」をモニタリングしたいという要望。2つめはリモートワークしている社員が「働きすぎていないか」をモニタリングし、残業のしすぎを防止することだ。
このため、「誰が、どこから、どの端末で、どのアプリケーションにアクセスしたか」を可視化したいという需要が高まっており、これを実現するため、NetScalerを中心としたネットワーク関連の売上が増加しているという。
また、ネットワーク関連製品とともに、仮想デスクトップ/アプリケーションの「XenDesktop/XenApp」も全体の業績を牽引したと語った。
加えて、全体の売上から見るとまだ少ないものの、これらの製品・サービスの導入を支援するプロフェショナルサービスの売上も前年同期比129%増と急成長している。
シトリックスは今後も働き方改革に注力する方針で、青葉氏は次のように意気込みを語った。
「今までも日本では、フレックスタイムなど似たような施策はあったが上手くいかなかった。オリンピックのある2020年までに働き方改革を実現しないと次はないと思っている。日本の働き方を変える最後のチャンスと思って取り組みたい」