「5Gは、私の理解ではインターネットやケータイのブレークスルー以来、最も我々の生活を変えていく革新的なテクノロジー」
キーサイト・テクノロジー 職務執行者社長 電子計測本部長のチエ・ジュン氏はメディア説明会の冒頭、こう述べたうえで、5Gの商用化に向けては「2つのチャレンジ」が必要だと指摘した。
1つは「ミリ波」である。5Gでは、これまでモバイル通信には使われてこなかった28GHz帯などのミリ波帯も活用される。「ミリ波はこれまで防衛関係で使われていた技術。コマーシャル的には新しいテクノロジーで、大きなチャレンジとなる」
もう1つは、「タイム・トゥ・マーケット」だ。例えば日本の場合、2020年に開催される東京オリンピックがターゲットとなっており、「5Gの商用化時期を延ばすことはできない。まだ5Gの規格がすべて決まっていないなか、同時進行で進めなければならず、タイム・トゥ・マーケットが非常に短い」。
そして、この2つのチャレンジをサポートできるのが、キーサイトだとチエ氏は訴えた。
5G商用化に向けた課題とキーサイトの提供価値
まず、ミリ波については、キーサイトは防衛関係などで長年にわたる経験を有しているという。また、平昌オリンピックをはじめとするプレ5Gにおいても、「世界のリーディングベンダーはほとんどキーサイトのソリューションしか使っていないと思う」とチエ氏は実績をアピールした。
キーサイト・テクノロジーの歴史。防衛関係の実績から、ミリ波の技術にも強いという
タイム・トゥ・マーケットに関しては、5Gの商用化・量産化のワークフロー全体を支援することで、最短パスを提供すると説明した。
キーサイトは最近、ネットワークのテストソリューションなどを提供するAniteとIxiaを買収しており、「レイヤ1からレイヤ7まですべてをカバーできるのは唯一キーサイトだけ」だという。
レイヤ1から7までカバーするキーサイトのポートフォリオ