かつてはエンタープライズ向けのイメージが強かったチェック・ポイントが、日本のSMB市場に参入したのは2013年下半期のこと。まだ参入から日が浅いが、早くも確かな成果を出しているようだ。最初に登壇したチェック・ポイント SMB営業部長の真田賢太氏は、「SMB向けUTMの販売台数は、参入年度に比べ、今年は50倍近くにまで拡大しており、今後もさらに伸ばしていく」と話した。
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ SMB営業部長 真田賢太氏 |
急成長の要因の1つは、同社のUTMであれば、エンタープライズ向けの高度なセキュリティ技術が中小企業でも利用できる点にあるという。また、チェック・ポイントのエンタープライズ向け製品のGUIはほぼ英語表記だが、SMB向け製品については日本語のGUIとマニュアルも用意している。
チェック・ポイントは今後さらにSMB市場への攻勢を強めていく考えだ。まず、従来は従業員100人以下の企業をメインターゲットにしてきたが、「来年は上位機種を市場に出すため、従業員500人以下の企業にもアプローチしていく」という。
加えて、地方のSMB市場をさらに開拓するため、パートナー支援の強化も進める。「日本全国でサポート拠点を増やしていく方針だ。また、今回のようなセミナーも、東京、北海道、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡などで積極的に開催していく」(真田氏)
さらに、SMB営業部の人員も増やし、「中小企業のニーズに対応するため、SMB営業部のスタッフが現場へ赴き、顧客の生の声を聞いていきたい」とした。
チェック・ポイントのSMBビジネスの歴史 |
出口対策とレポート機能、クラウドマネジメントサービスに強み続いて、登壇したのはSMBチャネルマネージャーの田村翔一氏。同氏は「入口対策と出口対策、そしてマネジメントを必ずパッケージとしてお客様に届けていること」がチェック・ポイント製品の強みの「前提条件」としたうえで、次の3つを訴求ポイントとして特にアピールした。
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ SMBチャネルマネージャー 田村翔一氏 |
1つめは、マルウェアに感染した後の出口対策を提供する「Anti-bot機能」だ。内部に侵入したマルウェアは、外部と通信を行いながら悪事を働くが、その通信を検知してブロックできる。
Anti-bot機能の概要 |
2つめは、脅威情報をレポートとしてアウトプットする機能だ。2017年第1四半期に投入予定の700シリーズにはレポート機能が標準搭載されており、検知したマルウェアの数、インターネットトラフィックやアプリケーションの利用状況、マルウェアに感染したPCやサーバーの台数とIPアドレスなどを可視化できる。
チェック・ポイント製品のレポート機能 |
そして3つめが、クラウドマネジメントサービスの「Security Management Portal」だ。チェック・ポイント製品には機器管理のためのサービスをバンドルされており、機器のリモート管理やファームウェア更新、コンフィグの自動バックアップなどをクラウド上で行うことができる。
クラウドマネジメントサービス「Security Management Portal」の概要 |