「ワイヤレスジャパン×WTP 2026」のNTTドコモブースでは、5G/6G関連の展示が目白押しだ。
なかでも来場者の目を引いていたのが、ミリ波のエリアカバレッジを広げるための「つまむアンテナ」だ。誘電体導波路と呼ばれるケーブルにプラスチック片を接触させることでアンテナ化し、周囲を通信エリア化する技術である。アンテナの位置を容易に変更でき、通信エリアを即座に移動することも可能だという。

ミリ波エリアを拡張する「つまむアンテナ」の展示
ミリ波は直進性が高くて障害物に弱いという弱点を抱えているが、高速・大容量通信を実現する手段として、ミリ波への期待は大きい。こうした課題を解決するためにNTTドコモが開発したのが、つまむアンテナだ。
説明員によれば、商業施設や工場などの屋内施設が主なユースケースで、2026年以降に開業予定のリニア中央新幹線への活用も視野に入れている。列車内で「動画を視聴したい」「Web会議をしたい」といった顧客のニーズに応えていきたい考えだ。
広がる「5Gワイド」「5Gスライシング」のユースケース
NTTドコモビジネスが提供する「5Gワイド」「5Gスライシング」に関する展示も行われていた。5Gワイドは無線区間のリソースを優先的に割り当てるサービスで、5Gスライシングは目的や用途に応じて専用のスライスを提供する。
5Gワイドはあくまで“優先制御”だが、4G/LTEやNSA(Non Stand Alone)でも使えるという特徴を持つ。5Gスライシングは一部帯域を専有できるため、より安定した通信が可能になる。

5Gワイド・5Gスライシングの概要
5Gワイドは自動運転などのモビリティ領域、5Gスライシングは鉄道や放送業界などで引き合いがあるという。具体的には、車掌・運転士向けの業務通信や、スポーツ・イベント中継映像のリアルタイム伝送などの用途で5Gスライシングを使いたいというニーズが増えているそうだ。
6G時代の次世代ロボットを展示
NTTドコモは各パートナーと協業し、“6G時代のロボット”の研究開発にも取り組んでいる。「センサレスロボット」や「自律共生ロボット」などがその代表例だ。ワイヤレスジャパン×WTP 2026では、両ロボットのデモも実施されている。
センサレスロボットは、ロボットに搭載されるセンサーやCPUなどを最小化し、制御は外部のセンサーやカメラ等で行う。そのため、ロボット本体の軽量化・低コスト化や、形状・素材設計の自由度向上につながる。

センサレスロボットの展示
自律共生ロボットは、NTN(非地上系ネットワーク)等との連携により、人の立ち入りが難しい山間部や災害現場などでも自律的な活動可能だ。危険区域における迅速な状況把握などへの活用が期待される。

自律共生ロボット「DENDEN」
そのほか、ネットワークとコンピューティングを融合する「In-Network Computing(INC)」、HAPS(成層圏通信プラットフォーム)の研究開発成果、FR3(7~24GHz帯)に関する取り組みなど、多彩な展示が行われている。









