アクセンチュア 執行役員 ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ日本統括 AIセンター長 アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京統括 保科学世氏
アクセンチュアは2025年9月9日、AIによる全社変革の最新動向と提供サービスに関する記者勉強会を開催。同社 執行役員 ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ日本統括 AIセンター長の保科学世氏が、AIエージェントを活用した企業変革の取り組みについて説明した。
アクセンチュアの日本法人のビジネスはこの9年間で約6倍に急拡大し、社員数も10年で約5倍に増加している。なかでも成長が著しいのがデータ・AIグループで、売上に占める割合は4割に達し、社員数は3年で40倍に急増したという。保科氏は「データドリブンでAIドリブンな仕事をする会社になってきている」と述べた。
同社が顧客向けに現在注力するのは、AIエージェントによる全社改革だ。現場オペレーションの自動化から経営意思決定の支援、さらには顧客・市場のデジタルツイン化まで幅広い領域でAIエージェントを活用している。
日本航空での実践例、空港業務でAIエージェントが効果発揮
具体的な導入事例の1つとして、日本航空の取り組みが紹介された。国内56の空港にAIエージェントを導入し、預け荷物の確認や悪天候時のアナウンス作成などの業務を支援している。
例えば、預け荷物を確認する場面では、スプレー缶といった持ち込み品についての複雑なルールをAIが瞬時に判定し、スタッフが安心して顧客案内ができるようにサポートしている。また、悪天候による遅延発生時には、必要な情報を入力するだけでアナウンス文を自動作成。多言語での対応も可能だ。