最近のOpenFlow/SDNの盛り上がりを受けて、徐々にOpenFlow対応製品の選択肢は広がりつつある状況だ。そこで後編では、OpenFlow対応製品の選び方のポイントや主要ベンダーの動向などについて見ていきたい。(前編はこちら)
ホップ・バイ・ホップ方式とオーバーレイ方式
OpenFlow対応のコントローラーは、ホップ・バイ・ホップ方式とオーバーレイ(トンネル)方式の2種類に大別できる。
図表1 OpenFlowの2つの方式 |
(出典:NEC) |
<ホップ・バイ・ホップ方式>
ホップ・バイ・ホップ方式では、OpenFlowコントローラーがすべてのスイッチを把握し、各スイッチにフローテーブルを配信。コントローラーの指示にしたがい、パケット転送を行っていく。コントローラー側ですべての経路を制御できるため、OpenFlowの特徴をフルに活かすことができるのがポイントだ。
ただ、既存スイッチをOpenFlow対応のものに入れ替えたりアップグレードする必要がある。また、各スイッチはすべての経路情報を持つ必要があるため、スケーラビリティについて課題を指摘する声もある。
ホップ・バイ・ホップ方式のコントローラーの代表的製品は、2011年3月に販売が始まった世界初のOpenFlow対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」(プログラマブルフロー)を展開するNECの「UNIVERGE PF6800」だ。
NECの木梨治彦氏がPFシリーズについて特に強調する点の1つは「実績」である。日本通運、金沢大学附属病院、NTTコミュニケーションズ、米Genesis Hosting Solutionsなど、すでに多くの導入実績がある。