シスコが産業用スイッチ/Wi-Fiを大拡張、「AI駆動」視野に19機種投入

IoTやAI技術の活用が広がるなか、製造業やエネルギー産業等ではIT/OT連携が急速に進んでいる。これを背景に、OT領域で使われる産業用ネットワーク製品を大幅に拡張したのがシスコシステムズだ。AI/ロボット活用やセキュリティ強化のニーズに応えるため、新たに19機種の産業用スイッチを一挙に投入。産業用ワイヤレスでも新機軸を打ち出した。

シスコシステムズは2025年6月上旬に米国で開催した年次イベント「Cisco Live 2025 San Diego」で、約30モデルの新製品を発表した。

様々な拠点(ブランチ)の有線/無線LANやセキュリティを一元的に監視する新ソリューション「Unified Branch」や、それを構成する新Catalystスイッチ等が披露されたが(参考記事)、そうした一般的な企業ネットワーク向け製品と同じく印象的だったのが、「産業用ネットワーク」向けの新製品だ。いわゆる「OT領域」で使われるスイッチ製品である。

産業用ネットワークのポートフォリオを拡張

産業用ネットワークのポートフォリオを拡張

OS、管理/自動化ツール、SD-WANまで共通

企業のネットワークは一般的なオフィスだけでなく、小売店舗や工場、配送センター、屋外の駐車場など多様な環境に広がっている。また、エネルギー産業における発電所や変電所、交通インフラなどミッションクリティカルなインフラではネットワークに求められる性能・機能も異なる。

こうした環境で使われる産業用ネットワークにも、シスコは様々な製品を提供してきている。2025年6月27日に日本法人が開催した記者説明会では、米シスコ セキュアルーティングおよび産業用IoT統括 シニア バイス プレジデント 兼 ゼネラル マネージャーのヴィカス・ブタネイ氏が登壇。OT領域にも、「IT領域と同じ一貫したネットワークアーキテクチャを提供する」と話した。

米シスコ セキュアルーティングおよび産業用IoT統括 シニア バイス プレジデント 兼 ゼネラル マネージャーのヴィカス・ブタネイ氏

米シスコシステムズ セキュアルーティングおよび産業用IoT統括 シニア バイス プレジデント 兼 ゼネラル マネージャーのヴィカス・ブタネイ氏

具体的には、産業用スイッチもOSは「Cisco IOS XE」に統一されており、IT環境と同様に「Catalyst Center」で管理。さらに、SD-WAN Managerを使って拠点間ネットワークとセキュリティを展開できる。キャンパスネットワークと同じアーキテクチャを工場や倉庫等に展開し、一元的に管理することが可能だ。

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