2012年1月16日に行われたKDDI(au)の発表会では、ソニー・エリクソンの「Xperia acro HD IS12S」やLGエレクトロニクスの「Optimus X IS11LG」など5機種のスマートフォンも発表されたが、このうちモバイル活用ビジネスの将来という観点で注目されるのは、サムスン電子の「GALAXY S II WiMAX ISW11SC」だ。なぜならNFCに対応しているからである。
KDDIでは、GALAXY S IIの投入にあわせて国内初のモバイルNFC(TypeA/B)サービスを1月下旬からスタート。NFC対応の端末も順次拡大していく予定だ。クレジット決済を行ったりNFCケータイをチケット・クーポンなどとして使える「カード機能」、NFCタグ内蔵のポスターなどにかざすことで情報を取得できる「リーダ機能」、NFCケータイ同士やNFC対応機器にかざすことで情報交換が行える「Peer to Peer機能」などが利用できる。
NFC対応のGALAXY S II(左)とNFC対応リーダ/ライタ。GALAXYをかざせば決済が行える。ちなみにGALAXYのNFCチップの搭載場所はSIMカードとなっている |
交通事業者やクレジット会社など、国内の様々な企業のモバイルNFCサービスの提供計画も同時に明らかにされた。交通系では日本航空がNFCケータイだけで搭乗手続きなどを行えるサービスを夏頃に開始。また、金融系では、セブン&アイグループのセブン・カードサービスが電子マネー決済、オリエントコーポレーションとクレディセゾン、ジャックスがクレジット決済の提供を予定している。このほか、カルチュア・コンビニエンス・クラブ、ビックカメラ、大日本印刷、東急レクリエーションなどがモバイルNFCサービスの提供を計画しているという。
カルチュア・コンビニエンス・クラブは2012年春をめどに、店頭POPにNFCケータイをかざすと、予告編動画などが見られる実証実験をSHIBUYA TSUTAYAで開始予定。また、東急レクリエーションはNFCケータイをかざすと、ランキンランキンのTwitterにアクセスできるサービスを提供 |