ドコモ青山氏 「スマホは“時間”と“場所”の制約から企業経営を解放する」――UCサミット2011レポート

「スマートフォンと通信モジュールが、ビジネスに大きな変革をもたらす」――。2011年9月15日に開催された「UCサミット2011」で、NTTドコモ 執行役員 第二法人営業部長の青山幸二氏は「モバイル活用で実現するワークスタイル変革」と題した基調講演を行った。

減少もしくは横ばい傾向に一時あった携帯電話契約の純増数が、再び上昇トレンドに転じている。これを後押ししているのはスマートフォンと通信モジュールの伸長だが、その背景には企業を取り巻く環境の変化もあるようだ。

9月15日開催の「UCサミット2011」で基調講演を行ったNTTドコモの青山幸二氏は、現在のビジネス環境について、「競合他社に対して明確な競争優位が築きにくく、価格競争に巻き込まれやすい。このような環境下において、従来のやり方を踏襲しているだけでは、新たな価値の提供、期待した利益の確保が難しく組織が疲弊してしまう」と指摘。そのうえで、「スマートフォンと通信モジュールが、ビジネスに大きな変革をもたらす」と話した。

UCサミット2011で基調講演を行うNTTドコモ 執行役員 第二法人営業部長の青山幸二氏
UCサミット2011で基調講演を行うNTTドコモ 執行役員 第二法人営業部長の青山幸二氏

スマートフォンで経営スピードは飛躍的に向上

なぜスマートフォンの活用が、ビジネスを変革するのか――。

それは、従来の情報収集および意思決定においてあった「時間」と「場所」の制約から解放され、「企業は経営スピードを飛躍的に向上させられる」からだと青山氏は説明する。コモディティ化が著しく進んだ現在のマーケット環境を勝ち抜くうえでは、経営スピードのアップは何よりも重要なファクターの1つとなる。

また、スマートフォンによる「時間」と「場所」の制約からの解放は、「今まで情報収集や情報整理に割かれていた作業時間を短縮し、売上に直結する活動時間を作り出す」ことにも貢献するという。

スマートフォンにより「時間」と「場所」という制約を乗り越えた情報取得環境を作りだすことで、意思決定スピードを大幅に短縮できるという
スマートフォンにより「時間」と「場所」という制約を乗り越えた情報取得環境を作りだすことで、意思決定スピードを大幅に短縮できるという

そして青山氏は、スマートフォンによりビジネス変革を成し遂げた例として、営業スタッフ1000人にAndroidスマートフォンを配布して生産性と顧客満足度を向上させた旅行代理店や、店舗指導員にスマートフォンを導入して情報伝達速度の向上を図ったコンビニエンスストアなどのケースを披露した。

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