IDC Japan は2024年3月21日、最新のビッグデータおよびアナリティクス市場予測を発表した。
同社によると、2024年のグローバル市場支出額は、前年比16.2%増の3378億米ドル。2022年~2027年の年間平均成長率(CAGR)は15.8%で成長し、2027年には5278億ドルに達すると予測されている。また、国内市場の支出額は、前年比14.8%増の2兆749億円に到達する。
2023年の国内ビッグデータ/アナリティクス市場は、企業ビジネスの可視化需要によるビジネスインテリジェンス(BI)市場の継続的拡大、データ活用環境整備に即した構造化データウェアハウス/非構造化データストアや、AI利用のためのAIソフトウェアプラットフォーム市場が成長した。
2024年以降は、生成AI/予測型AI利用の拡大と、これに伴うデータ需要の増加が予測される。AI基盤モデルを提供するAIソフトウェアプラットフォーム市場や、生成AI適用分野と予測されるコンテンツ分析市場、検索システム市場などが拡大していくという。また、AIの学習データのためのデータウェアハウス/非構造化データストアも高い成長を見込めるとのこと。
上記のような背景で、2022年~2027年の国内市場支出額のCAGRは14.3%で成長し、2027年に3兆541億円に達するとIDC Japanは予測している。
国内ビッグデータ/アナリティクス市場 ユーザー支出額予測:産業分野セクター別、2022年の実績と2023年~2027年の予測
IDC Japan Software/Service Solutions グループディレクターである眞鍋敬氏は、「サステナブルなデジタルビジネスを拡大するためにはデータ分析が必須条件であり、特にビジネスに生成AI/予測型AIの活用を期待する企業は、従来以上のデータ量とデータバラエティの集積が必要になる。この実現のためには、従来の業務データばかりでなくIoTやコンテンツなどの非構造化データを統合的に扱うデータプラットフォームの整備が必要になるだろう。しかし、データ収集を目的とするのではなく、ビジネスアクションに繋げるためのデータ整備を目的とすることが重要になる」と述べている。