NTT Com・東大ら、5G SAを利用し移動ロボットのクラウド制御を実証

エムスクエア・ラボ、GClue、東京大学大学院工学系研究科、ON BOARD、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)の5者は2023年10月16日、5G SAを利用したクラウド型モビリティデバイスプラットフォームの開発と、実証実験を行ったことを発表した。

クラウド型モビリティデバイスプラットフォームの実証実験の模様

クラウド型モビリティデバイスプラットフォームの実証実験の模様

クラウド型モビリティデバイスプラットフォームは、移動ロボットなどのモビリティデバイスの機能の大部分をクラウドに移行し、低コスト化と1つのモビリティデバイスを複数用途で活用できるようにする仕組み。物理的なモビリティデバイスと、モビリティデバイスの頭脳となるデバイスマネジメントシステムから構成される。

クラウド型モビリティデバイスプラットフォーム構成図

クラウド型モビリティデバイスプラットフォーム構成図

物理的なモビリティデバイスは、移動機能を中心として共通的に利用する「移動ロボット」部分と、各ユースケースに特化した「用途ごとロボット」部分を組み合わせ着脱できる構成を採用した。デバイスマネジメントシステムはクラウド上に置かれ、用途に応じたアプリケーションを選択して利用する。

ここで5G SAとdocomo MECを活用することで、低遅延・高精度でのモビリティ制御ができるという。また、デバイスマネジメントシステムは外部システムと連携し、用途を広げたり、機械学習などを行うことができるとしている。

実証実験は同年9月26日に新潟大学で行った。走行試験を通じ、モバイルデバイスからクラウドへの映像伝送、クラウドでのデータ処理・解析、モビリティデバイスへのフィードバックという一連の流れを低遅延で実現できることを確認したという。

具体的な成果には、5G SAの高速通信を利用し時速6kmで走行中のモビリティデバイスが障害物の自動検出から1メートル以内の距離で自動停止できること、複雑な走行ルートを走行できること、操作者の違和感なく遠隔操作できることなどが挙げられており、クラウド型モビリティデバイスを実用化段階まで到達させることができたとしている。

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