「Wi-Fi 6EのAPがほぼ完売」ネットギアがメッシュWi-Fiで市場に攻勢

米シリコンバレー発ネットワーク機器ベンダーのネットギアは今、ビジネス向けメッシュWi-Fi「Orbi Pro」シリーズを主力に展開している。日本でもメッシュWi-Fiの普及の兆候が出ているという。海外では新規格のWi-Fi 6Eが解禁され、こちらもWi-Fi市場にとって追い風となっている。ネットギアジャパン 代表 杉田哲也氏に同社の現状と戦略を聞いた。

──ネットギアは2021年に創立25周年を迎えました。


杉田 
25周年を迎えて以来、ネットギアはいくつもの新たなスタートを切っています。社内にソフトウェアの研究開発部門を新設したのが、その一例です。今後はグローバルでソフトウェアの強化に注力していきます。

 ネットギアジャパン 代表取締役 杉田哲也氏
ネットギアジャパン 代表 杉田哲也氏

たとえば当社のネットワーク製品を管理するクラウドポータル「NETGEAR Insight」を用いて、当社のVPN対応ルーター同士で拠点間VPNを構築できるようになりました。また、遅延の大きいサーバーへの接続を避けるなどのゲーミングルーター機能を追加する「NETGEAR Game Booster」サービスなども提供開始しています。日本でもローカライズが済み次第、こうした最新機能を提供していきます。

NETGEAR Insightの画面イメージ

NETGEAR Insightの画面イメージ

──グローバル全体での売り上げは2020年をピークに落ち込んでいるようです。

杉田 2020年は新型コロナウイルスで在宅勤務が爆発的に広まり、家庭でも高品質な無線を求める声が強くなりました。そうした需要に当社のトライバンドメッシュWi-FiのOrbi Proシリーズがはまり、爆発的に売れた後に落ち着いています。この傾向はグローバルと日本でも同様です。

グローバルでは2020年に比べると落ちますが、現在はWi-Fi 6E対応のアクセスポイントが非常に売れています。

──Wi-Fi 6Eとは新たに6GHz帯も利用するWi-Fi 6の新規格ですね。
杉田 特にアメリカでは2021年にWi-Fi 6Eが解禁されて以来、当社のWi-Fi 6E対応アクセスポイント「Orbi WiFi 6E」はほぼ完売している状況です。今後も在宅勤務が継続するため、家庭用でも高品質な無線が求められています。
Orbi WiFi 6Eの外観。Wi-Fi 6Eに対応している
Orbi WiFi 6Eの外観。Wi-Fi 6Eに対応している
日本でも5GHz帯はすでに混みあっているため、Wi-Fi 6Eの解禁は間違いなくWi-Fi市場の追い風になると思っています。当社のWi-Fi 6E対応アクセスポイントは、これまでのトライバンドからより安定性、カバレッジ、速度などを強化したクアッドバンドのメッシュWi-Fiになります。いずれ来るWi-Fi 7の時にはペンタバンドへの拡大も見込んでいます。

ネットギアの進化イメージ
ネットギアの進化イメージ

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