NTTコミュニケーションズは2022年1月18日、同社のデータ利活用プラットフォーム 「Smart Data Platform」 の一部として、 運用一体型の月額定額制エッジコンピューティングサービス「SDPF Edge」の提供を開始したと発表した.
エッジコンピューティングとは、データの発生場所やユーザーの近くにコンピューティングリソースを配置して分散処理するアーキテクチャのこと。
現状はクラウドの潤沢なコンピューティングリソースを利用して負荷の高い処理行う、いわば「中央集権型」のアーキテクチャが一般的になっているが、分散型アーキテクチャへの回帰が始まっているとNTTコミュニケーションズ 5G・IoTタスクフォース タスクフォース長の吉宮秀幸氏は説明した。
「データ量は非常に増えており、エッジサーバーが処理することで、リアルタイム性の確保や、通信量の削減・最適化が行える。また、データをローカルに留められることで、セキュリティも担保できる」
エッジコンピューティング(分散アーキテクチャ)の概要
実際、調査会社の:REPORT OCEANの推計によれば、世界のエッジコンピューティング市場は、2020年から2030年にかけて年率27.2%で成長する見込みだ。「日本でも同様の成長性が見込める」と同社 エバンジェリストの林雅之氏は語った。
エッジコンピューティング市場の概況
「特に製造業では、セキュリティを担保しながら、大容量データを高速に処理したいという需要がある。また、モビリティ領域では今後、走行データや自動運転用のデータをリアルタイムに低遅延で処理する必要が高まる」(林氏)。製造業での活用例の1つとして、クラウドで開発したAIモデルをエッジへ展開し、大容量のカメラ映像を分析して、製品品質のばらつきを即時判定するユースケースも紹介した。
製造業のエッジコンピューティングを用いたユースケース