IDC Japanは2021年10月11日、国内データセンター向けイーサネットスイッチ市場予測を発表した。
これによると、新型コロナウイルスの感染拡大は、データセンター向けイーサネットスイッチ市場にも影響を与えている。企業ITのクラウドシフトとオンプレミスへの投資優先度の低下傾向が一層強まり、2020年の市場規模は前年比マイナス8.0%と大幅な落ち込みを見せた。
一方、クラウド事業者向けについては、経済活動が停滞するなかにおいてもプラス成長を維持している。
国内データセンター向けイーサネットスイッチ市場の2020年~2025年の年間平均成長率は3.8%となる見込みで、2021年以降はプラス成長を続ける見通しだ。
成長を牽引するのはクラウド事業者向けで、2020年~2025年の年間平均成長率は10.5%。2025年に市場規模は442億2400万円に達すると予測している。オンプレミスのデータセンター向けは減少が続く。
クラウド向け市場の成長と採用拡大を背景に、ホワイトボックススイッチ市場の拡大も続く。国内ホワイトボックススイッチ市場は、2018年から2桁成長を続けているが、2020年~2025年の年間平均成長率は28.2%になると予想した。
IDC Japanの草野賢一氏は、「企業をターゲットにするデータセンター向けイーサネットスイッチベンダーは、IPファブリックの導入などモダナイゼーションを促進するために、モダンなデータセンターネットワークが持つ運用管理の効率化や省人化のメリットを訴求すべきである。ネットワークやアプリケーションの可視化/自動化ソリューションとIPファブリックを活用して、データセンターの運用管理を自動化し、専門性をできるだけ排除したデータセンターネットワークを企業に提案していくべきである」と述べている。
国内データセンター向けイーサネットスイッチ市場 支出額予測