インテルは2020年10月19日(米国で10月15日発表)、クラウド/データセンターネットワーク向けにFPGAを搭載した新たなSmart NICを発表した。
今回、同社のSmart NICシリーズに追加されたのは、クラウド向けの「インテル FPGA SmartNIC C5000Xプラットフォーム」と、ネットワーキング向けの「Silicom FPGA SmartNIC N5010」の2つ。 前者はクラウド・データセンターでの使用のために最適化しており、vSwitch等のネットワーキング、ストレージ、サーバーからのセキュリティー・ワークロードの高速化、プロセッサー・リソースの解放、データセンター・インフラストラクチャーの管理の簡素化が可能になるという。
Silicom FPGA SmartNIC N5010は、通信サービス・プロバイダー向けに最適化された製品で、4G vEPC、5G UPF、AGF、SrV6、vBNGのほか、 25G/100Gネットワークの機能を含め、主要な有線/無線インフラストラクチャーの高速化に必要なパフォーマンスとハードウェア・プログラマビリティーを提供するとしている。
なお、インテルのSmart NICは、Baidu、VMware、Verizon、Nokia等が導入。Verizonは商用ネットワークに導入した完全仮想化5Gデータセッションで、インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー、インテル FPGA PAC N3000、インテル イーサネット・ネットワーク・アダプター XXV710を採用している。
インテルのイーサネット製品「イーサネット 800 シリーズ」のアップデートも公開された。
同シリーズはネットワーク機能仮想化 (NFV)、ストレージ、HPC-AI、ハイブリッド・クラウドなど、ハイパフォーマンスのサーバー・ワークロードを最適化する製品。アプリケーションの応答時間の予測可能性と拡張性の向上、レイテンシーの低減、パケット処理性能の向上などが行われた。
合わせて、2019年に買収したBarefoot Networksに関する発表も行われた。P4言語に対応したスイッチASIC「Tofinoシリーズ」をオープンソース化する。
Tofinoのデータプレーンとコントロール・プレーンのコードを公開することで、ネットワークの所有者や事業者が自社のインフラにに合わせてアプリケーションをカスタマイズできるようにするとともに、開発者と研究者の間のコラボレーションを促進してP4エコシステムの成長を促すとしている。