IIJは2020年9月3日、マイクロソフトのWindows Virtual Desktopをフルマネージドのクラウドサービスとして提供する「IIJ仮想デスクトップサービス/Citrix Cloud for Windows Virtual Desktop」の提供を開始した。
Windows Virtual Desktopは、マイクロソフトがMicrosoft Azure（以下、Azure）上で提供する仮想デスクトップサービス。テレワークの広がりを背景にDaaS（Desktop as a Service）の新しい選択肢として注目を集めている。
Windows Virtual Desktopでは、Azure上に構成された仮想マシンのリソースを容易に拡張できるクラウドの特性を活かし、ユーザの増減にも柔軟に対応する。Windows10のマルチセッション接続機能により、1台の仮想マシンを複数ユーザで共有できるため、集約率が向上し仮想マシンの数を減らすことでコストを最適化できるという。さらにMicrosoft 365を利用しており、すでに対応するライセンスを持つ場合は、追加ライセンスを購入する必要がなく、低コストで仮想デスクトップを利用できる。
Windows Virtual Desktopは、仮想マシンへのアクセスを制御する「コントロールプレーン」と呼ばれる管理機能と、サーバやストレージなどの「仮想デスクトップ実行環境」から構成されるが、IIJはコントロールプレーンに利便性・運用面でエンタープライズ用途に最適な「Citrix Cloud」を採用し、Azure上の実行環境の構築とあわせてフルマネージドで提供する。
サービスイメージ図
同サービスは、Windows Virtual Desktopを利用するためのライセンス調達から構築・運用・サポートまでをワンストップで提供するため、仮想デスクトップをはじめて利用するでも手軽に導入が可能。
フルマネージドのクラウドサービスのため、ユーザーはアセットレスで運用の負荷とコストが不要になる。さらに、接続回線や高品質なVPNサービス「IIJフレックスモビリティサービス」など、IIJの各種サービスと組み合わせることで、より快適なテレワーク環境をワンストップで実現できるとしている。
参考価格として、300ユーザーで利用／仮想マシン稼働時間が月180時間／同時接続数7割とした場合、初期費用は0円、月額費用が150万円（1ユーザーあたり5000円）。仮想マシンを利用した分だけ費用が発生する従量課金制で、別途Windows Virtual Desktop対応ライセンス、およびAzure ExpressRoute接続料金が必要となる。
