「『繋がっている』と『快適に使える』は一緒ではありません。快適さにはダウンロードの速度だけでなくアプリケーション体感も含めた良し悪しが大きく影響してきます」。
ネットワークについて、このように語るのはジュニパーネットワークス 技術統括本部 テクニカルビジネス推進本部 本部長の上田昌広氏だ。
ジュニパーネットワークス 技術統括本部 テクニカルビジネス推進本部 本部長 上田昌広氏
近年、多くのネットワーク機器ベンダーは使いやすさを前面に押し出している。例えば、無線LAN アクセスポイント(AP)等の初期設定を自動化する「ゼロタッチ」でのプロビジョニング機能は多くの機器に搭載されている。
運用面でも様々なアラートをあげてくれる。想定を超えた帯域幅を使用した際や、故障時には管理者に通知が来るようになった。APの設定などもコマンドから解放され、GUIにより感覚的に行えるようになってきている。
しかし、「これらの機能の多くはインフラとしてのネットワークを落とさない視点で考えられたもの」だと上田氏は指摘する。ネットワーク全体が落ちてなければ良く、その裏で本来の目的、UX(ユーザー体感)のことは忘れられているというのだ。