データ伝送100%成功、東京建物が年内にLPWA規格「ZETA」で通信網を整備

LPWA(低電力長距離無線ネットワーク)規格の1つ「ZETA」を推進するZETA Allianceは2019年5月17日、同アライアンスに参加するテクサーと東京建物、シリコンテクノロジーがスマートビルディングに関する無線通信の実証実験を行ったと発表した。

IoT機器の無線通信環境構築について有用性を検証するもので、ビルの室内温度、湿度、照度、共用部の利用状況について、ZETA通信の有用性および取得されるデータの精度を検証した。結果、パケットロスのない「100%完全なデータ伝送」が行われ、都市部のビル群内において、離れたビル同士間での通信にもZETAが有効であることが証明できたという。

なお、東京建物は、同社が管理するビルについて、ZETA通信を導入した通信環境を段階的に整備することを決定。2019年内を目標に、東京の日本橋・八重洲・京橋エリアにおけるZETA通信網の拡大を目指す。


実証実験のイメージ(ZETA Alliance発表より)

今回の実証実験では、東京建物八重洲ビルの屋上に実験の基地局アンテナを設置し、同ビルから約230m離れた東京建物本社ビル7階に電池駆動の中継器、温湿度センサー、照度センサー、人感センサー(共用スペースの利用状況を遠隔監視するためのセンサー)を設置した。

2018年12月1日~2019年3月1日までの実証実験期間中、温湿度、照度、人感の各センサーが取得したデータを、ZETA通信によって東京建物本社ビル7階から東京建物八重洲ビル屋上へ伝送。さらに、データをクラウド上のサーバーに自動的に蓄積した。

ZETA通信によるデータ伝送率は100%。また、各センサーから取得されたデータは漏れなくクラウド上のサーバーに完全に蓄積されたという。今回の実証実験の成功を踏まえ、東京建物は管理するビルのスマートビルディング化に向けて、IoT機器活用を目的としたZETA通信環境の整備を推進する方針。ZETA通信システムを提供するテクサーが協力する。

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