KDDIは2010年9月17日、中国のソーシャルゲーム大手Rekoo Mediaおよび同社日本法人のRekoo Japanとの提携を発表した。携帯電話3社向けに10月14日午前10時より、ソーシャルゲーム「サンシャイン王国」の提供を開始する。登録料および月額利用料は無料で、一部のアイテムが有料のアイテム課金制となっている。

サンシャイン王国は、「王国」と呼ばれるインターネット上のエリア上で個々のユーザーが植物や動物を環境に配慮しながら配置することで王国を発展させていくゲーム。建物はCO2を排出、植物はCO2を吸収するため、ユーザーはバランスを配慮しながら配置することが必要で、エコバランスを楽しみながら王国作りができる仕組みとなっている。

「サンシャイン王国」のゲームトップ画面

このほか、「LISMO！」などKDDIが提供する各種サービスの建物を配置し、そこから関連するサービスのWebページにリンクする機能も提供する。コンビニやカフェなどリアル店舗との連携も予定している。

au携帯電話向けには、「au oneアドレス帳」と連携して、サンシャイン王国を利用している知人を簡単に見つけることができる機能を提供する。KDDI代表取締役執行役員専務・グループ戦略統括本部統括本部長の高橋誠氏は「通信キャリアを越えてユーザー同士が友だちと認識できる。現実世界でのつながりがゲームの世界でも新たなつながりになる。アドレス帳とSNSが連携する流れは必然と考えている」と語った。

KDDI代表取締役執行役員専務の高橋誠氏（左）とRekooＣＥＯのパトリック・リュー氏

Rekooは、「サンシャイン牧場」「サンシャインタウン」などmixiの人気コンテンツで知られる。CEOのパトリック・リュー氏は、日本での提携相手としてKDDIを選んだ理由として「モバイルのソーシャルグラフ（SNSにおける人間関係図）に以前から関心を持っていた。KDDIはイノベーティブなことを手がけており、アドレス帳を使ったソーシャルグラフを展開するためにぜひ組みたいと思った」と説明した。

KDDIでは、「ユーザー接点の多様化」と「デバイスの多様化」を進めている。ユーザー接点の多様化では、これまでにGREEや頓智ドットと提携しサービスを提供している。今回もその一環となる。またサンシャイン王国は、2010年冬頃からAndroid対応スマートフォンやPC向けにもサービスを提供する。デバイスの多様化として、今後は今後はフォトフレームや家電、STBなどへもコンテンツを展開する計画だという。