ビルメンテナンスの大成、ドローンシステム開発のブルーイノベーション、NTT東日本の3社は2017年12月7日、屋内ドローンを利用した社員健康管理サービス「T-FREND」の試行サービスを2018年4月、本サービスを2018年10月から開始すると発表した。
多くの企業が働き方改革に取り組むなか、「特に『残業の抑制』という言葉が紙面を賑わせている」と大成 専務取締役の加藤憲博氏。T-FRENDは、まさに残業を抑制するためのサービスで、ドローンがオフィスフロアを自律飛行して社員の残業を監視する。
屋内を自律飛行するドローン
具体的には、設定した時刻に、設定したルートで、ドローンがオフィス内の様子を撮影しながら飛行し、クラウドに映像をアップロード。総務担当者などが、社員の残業状況を映像で確認できるというサービスだ。
残業抑制のため、総務担当者や警備員などが夜間にオフィスを見回り、残業者に退社を促している企業は多いだろうが、ドローンの活用により残業監視を自動化できる。また、夜間のセキュリティを強化することも可能だ。
(左から)ブルーイノベーション 代表取締役社長の熊田貴之氏、大成 専務取締役の加藤憲博氏、
NTT東日本 千葉事業部 コラボレーション推進部長の大村健太郎氏
非GPS環境で自律飛行を実現技術的にポイントとなっているのは、屋内での自律飛行を実現していることだ。
「屋内という非GPS環境でドローンのサービスを提供した例はほとんどない。大きなブレークスルーだ」とブルーイノベーション 代表取締役社長の熊田貴之氏はアピールした。
オフィス内に電波発生装置を設置。これを目印にしてドローンが自分の位置を推定し、設定されたルートを自律飛行する仕組みだという。
屋内での自律飛行を実現
記者説明会では、実際に自律飛行するデモを披露。設定したルート通りに飛行できないシーンもあったが、これはたくさんの記者が周りにいて、電波干渉が発生したためだという。想定している利用シーンは、オフィスにほとんど人がいない状態のため、問題は起こらないとした。