岩崎通信機は2010年9月7日、2010~2012年度までの新たな中期経営計画「Challenge & Innovation 2012」を発表した。
同社の主力分野であるキーテレホン(ビジネスホン)、電子計測器、電子製版機の市場は、近年縮小傾向であり、同社の業績も厳しい状況が続いている。だが2007~2009年度の前中期経営計画期間中に取り組んだ新規事業進出のためのM&Aを含む諸施策により、新商品や新事業展開の芽がいくつも見えてきたという。このため新中期経営計画では、これらの芽を大きく育てて業績に反映させ、黒字復配の実現を果たすことを主眼に置いている。
具体的には、「“挑戦”と“改革”による成長戦略とする」を基本方針とし、2012年度で連結売上高330億円、連結営業利益7億円を目指す。
「挑戦」は、「成長分野に参入し、新事業の確立に挑戦する」をテーマに、2012年度の新規分野全体の連結売上高70億円を目標に掲げた。具体的には「ネットワーク事業の拡大」「セキュリティ分野の開拓」「環境ビジネスへの参入」「ラベル印刷分野への新規参入」「パワーエレクトロニクス分野への更なる拡大」の5つの施策で取り組んでいく。
「改革」は、「事業構造を改革し、既存事業の黒字化を図る」がテーマ。「新規分野への経営資源のシフト」「情通事業の収支均衡を主軸に、事業構造見直しによりトータルで黒字化」「工場機能再配備」の3つの柱で黒字化を目指していく。