慶応義塾大学、オムロン、アーキテクトグランドデザインは共同で、LPWAとエッジコンピューティングを組み合せたIoTプラットフォーム「IoT PLANET HIGHWAY」による実証実験を開始した。
この実証実験は、慶応義塾大学の日吉キャンパスと周辺施設で実施される。まず、日吉キャンパスにマルチホップネットワークを敷設。キャンパス内に設置するネットワーク機器には環境センサーが取り付けられており、そのセンサー情報を一度キャンパスにあるエッジサーバに集約してから、LPWAを経由して周辺施設内にあるコアサーバーに無線伝送する仕組みだ。日吉キャンパスと周辺施設の間は、数kmあるという。
実証実験のイメージ図 |
エッジコンピューティングを取り入れることで通信やクラウドの負荷を下げ、離れた拠点から信頼性の高い環境データの収集を目指す。
慶応義塾大学は、自律分散ネットワークを活用したセンシングデータ、モニタリングに適したサービスアプリケーションを構築し、オムロンは環境センサーのデータ構成を長距離伝送向けに最適化する。また、アーキテクトグランドデザインは、独自に最適化したマルチホップするLPWAにより、通信距離を向上させるという。
実証実験で得られた成果は、居住地域が分散した地方都市において、各地域の温湿度をはじめとする様々な環境データを安定的に取得することで、異常気象などの災害から住民や農作物、社会インフラなどを守るために役立てていく予定だ。