UC機能もEMMに統合こうした本来あるべきEMMを実現できるツールとして、レコモットはMDM分離型EMM「moconavi」を提供している。
moconaviでは、端末にデータを残すことなく、グループウェアやメール、セキュアブラウザ、ファイルサーバーなどの業務アプリケーションにセキュアにリモートアクセスできる。ただ、ここまでなら他社のMAM機能でも可能だ。
さらに、「ビジネスチャットやエンタープライズSNS、FMC、キャリアの内線サービスなども加え、本質的なEMMを実現しよう」としているのがmoconaviの際立った特長である。
「moconaviの名前の由来は、Mobile Communication Navigator。モバイルでのコミュニケーションをナビゲートしていくという意味が込められている」と東郷氏は説明したが、UC(ユニファイドコミュニケーション)の機能も統合している点が大きな特色となっている。
具体的には、ビジネスチャット機能のトライアルを9月から開始している。moconavi単体でビジネスチャットが行えるだけではなく、今後Skype for Businessのクライアントとしても利用可能になる予定だ。
また、NECやシスコのIP-PBX、大手モバイルキャリアの内線FMCサービスや楽天コミュニケーションズの「モバイルチョイス“050”」とも連携可能。さらに、Office 365、Google Apps、Dropbox、box.com、Sansanなど代表的なクラウドサービスにも対応している。
様々な業務アプリやUCアプリがmoconavi1つでセキュアに利用できる |
そして、これらの業務アプリケーションはすべて、スマートデバイスにインストールしたmoconaviの専用アプリケーションからセキュアに利用可能だ。
「業務アプリは全部、moconaviの上に載せてもらおうという考え方。他社の場合、メールクライアントにセキュアブラウザ、各種業務アプリなど、複数のアプリを配布・管理する手間があるが、我々はmoconaviのアプリ1個でいい。moconaviのアプリ1つにログインすれば、moconaviというコンテナ化されたセキュアな環境の中で、サービス化された各アプリが動く仕組みになっている」
最後に東郷氏は、次のように述べて演台を降りた。
「企業に何が必要かを深く考えた結果、moconaviは今のかたちになった。企業にとって一番大事なのは業務アプリもしくは情報資産だ。これを守るためにすることは、デバイスを守ることではない。MAMでアプリや情報資産を守ることで、スマートデバイスは安全に活用できる。そして我々は、moconaviが1つあれば、あらゆる業務をセキュアに行える世界を実現している」
moconaviはクラウド型MAM市場で4年連続シェアNo.1(moconaviにはオンプレミス版もある)。2016年3月末時点の利用実績は300社、16万IDを超える |