A10ネットワークスは2016年10月24日、DDoS攻撃対策アプライアンスの新製品を発表した。最上位モデルの「A10 Thunder 14045 TPS」と、エントリーモデルの「A10 Thunder 840 TPS」、そして仮想アプライアンスの「A10 vThunder TPS」の3つで、11月末より提供開始する。
A10ネットワークス ビジネス開発本部 本部長 兼 エヴァンジェリスト 高木真吾氏 |
Thunder 14045 TPSは、300Gbpsのスループットに対応したDDoS対策アプライアンス。「モバイル事業者、Web事業者などが、ネットワークの上流部分において、まるっと全体を守る」(A10ネットワークスの高木氏)ための製品だ。同社によると、300Gbpsのスループットは業界最速。8台までのクラスター構成に対応し、最大で2.4Tbpsに対応できる。
Thunder 14045 TPSの主な特徴 |
また、大容量のフラッド攻撃に対しては、スループット性能だけではなく、pps(packet per second:1秒間に処理できるパケット数)も重要だが、こちらも440Mpps。高木氏は競合他社製品と比べて、スループットは約2倍、ppsは約4倍とアピールした。
競合他社とのパフォーマンス比較 |
競合他社より優れたパフォーマンスの秘訣は、大きく2つあるという。1つは、同社の独自OSであるACOSの共有メモリーアーキテクチャ。旧来型のアーキテクチャで必要なデータコピーやCPU間通信などのプロセスが“ゼロ”で済むため、同じインテルのCPUを使っていても、より高いパフォーマンスを実現できるとした。
もう1つは、DDoS防御専用のハードウェアチップ「Flexible Traffic Accelerator(FTA)」の搭載で、Thunder 14045 TPSはFTAを8枚搭載している。