NTTは2016年8月5日、2017年3月期第1四半期決算を発表した。
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NTT持株の鵜浦博夫社長 |
営業収益は、前年同期比0.4%増の2兆7065億円と6期連続の増収となった。NTTドコモのスマートライフ領域の好調により移動通信が増収になり、NTT東日本/西日本の地域通信の減収をカバーした。また、営業利益は各セグメントの増益により、前年同期比35.9%増の3588億円と2期連続の増益だった。
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ココスト効率化の取り組みもあり、各セグメントで増益となった |
海外売上高は円高による影響を受けたものの、M&Aの推進などにより、前年同期比102億円増の4382億円。海外営業利益は、データセンターの開設や成長分野に必要な先行費用が増加したことに加えて、円高の影響で同9億円減の156億円と減益だった。
鵜浦博夫社長は「グループ全体のサービスやオペレーションの強化を図るとともに、アップセルやクロスセルの展開で収支の改善に取り組んでいきたい」と語った。
ネットワークサービスではモバイルだけでなく固定ブロードバンドも順調で、FTTHの契約数は26万純増の1952万契約となった。このうち「光コラボ」は591万契約で、新規開通数の拡大が続いている。第1四半期の開通数134万のうち、新規は53万だった。
「光コラボ」は新規開通数が拡大している |
直販から卸への移行によりNTT東西は減収となっているものの、ドコモやNTTコミュニケーションズの小売りがカバーしており、NTTグループ全体のFTTH事業としては増収を維持しているという。
また、かねてより推進しているBtoBtoXモデルでは7月に、AI技術「corevo」を共通基盤とするデバイス連携サービスの実証実験をグループ各社で開始すると発表した。「音声認識や画像認識などの技術をパートナー企業にコミュニケーションツールとして活用いただくこことで、多くの新しいビジネスを創出していきたい」(鵜浦社長)と述べた。