「野球にたとえれば、まだ2回裏」――。アプリケーションのモバイルファースト化の現状について、こう述べるのは米MobileIron社でプレジデント兼CEOを務めるバリー・マインズ氏だ。
「従来デスクトップで使っていたようなアプリケーションを、モバイルで使う動きは今後さらに強まっていく」と同氏は話すが、このトレンドの中で重要な役割を果たすのは、言うまでもなくクラウドである。
Office 365やGoogle Apps for Work、Boxなど、企業はすでにクラウド上で提供されている様々なアプリケーションを利用しているが、今後さらにアプリケーションのクラウド化は加速していくだろう。
そこでモバイルアイアン・ジャパンが2016年4月12日に発表したのが「MobileIron Access」というソリューションだ。
モバイルアイアンは、MDM(モバイルデバイス管理)、MAM(モバイルアプリケーション管理)、MCM(モバイルコンテンツ管理)の機能を統合的に実現するEMM(Enterprise Mobility Management)を提供してきた。
今回発表されたMobileIron Accessにより、さらにクラウドアプリケーションも統合管理できるようになる。
許可していないアプリやデバイスからのクラウドアクセスを阻止MobileIron Accessは、IT部門が承認していないアプリケーションやデバイスによるクラウドサービスへのアクセスをブロックできるソリューションだ。クラウド上にある業務データの個人用クラウドサービスなどへのコピーも阻止できる。また、従業員にブロックした理由をメッセージで表示したり、ログを取得することも可能だという。
MobileIron ACCESSのアーキテクチャ。SENTRYというアクセスゲートウェイ経由でクラウドサービスにアクセスする |
現時点で対応しているのは、Box、Google Apps for Work、Office 365、Salesforceといったクラウドサービス。また、対応デバイスも今のところiOSに限られている。モバイルアイアンは順次サポートするクラウドサービスやOSを拡充していく予定だ。