VMwareが柔軟なワークスタイルを実現する「Workspace ONE」発表、AirWatchも統合

柔軟なワークスタイルを導入するには、あらゆるデバイスから、いつでもどこでも簡単かつ安全に業務アプリケーションを利用できる環境が必要だ。ヴイエムウェアは、そのような環境を「デジタル ワークスペース」と呼び、具現化する製品として「VMware Workspace ONE」を2016年2月10日に発表した。

「デジタル ワークスペースを具現化したVMware Workspace ONEでは、コンシューマー製品のシンプルな操作性とエンタープライズ品質の堅牢なセキュリティを両立している」。こう説明するのは、ヴイエムウェア マーケティング本部 シニア プロダクト マーケティング マネージャの本田豊氏だ。

デジタル ワークスペースとヴイエムウェアが表現するものは、いつでもどこからでも、あらゆるデバイスからシングルサインオンで簡単かつ安全に業務アプリケーションを使うことができる環境のこと。柔軟なワークスタイルを実現するための重要なコンセプトとして同社は位置づけている。

Workspace ONEは、仮想デスクトップや仮想アプリケーションの「Horizon」、モバイルデバイス管理の「AirWatch」、シングルサインオンの「Identity Manager」など、従来からヴイエムウェアが提供している製品・ソリューションを統合したものだ。同製品に含まれるHorizonの最新バージョンとなる「Horizon 7」「Horizon Air」も同日発表された。

シングルサインオンでほぼすべての業務アプリにアクセス本田氏は、Workspace ONEの特徴として、①ワンタッチ モバイル シングルサインオン、②アプリ ストア、③Eメールおよびコンテンツ アプリ、④コンプライアンスチェック条件付きアクセスを挙げた。

Workspace ONEの特徴

まず①シングルサインオンには、ユーザ、デバイス、社内IT、クラウドの間で信頼性のある接続を確立できるというSecure App Token Systemという仕組みを採用。これにより、Workspace ONEを利用する社員は、1回サインオンするだけでパーソナライズされた②企業用アプリケーション ストアにアクセスでき、SaaSアプリ、Webアプリ、レガシーのWindowsアプリなど、ほぼ全てのアプリケーションが利用可能になる。

次に、③Eメールおよびコンテンツ アプリは、2014年にモバイルデバイス管理のAirWatch、2015年にメール管理ソリューションのBoxerを買収するなどして、ヴイエムウェアが力を入れている分野だ。ビジネス向けに統合されたEメールやカレンダーを提供したり、添付ファイルを暗号化するなどしてセキュリティの向上を図っている。

④コンプライアンスチェック条件付きアクセスでは、オフィス内だけでなく外出先など様々なところで利用される際のセキュリティを確保する。これまでのID管理に加え、GPSの位置情報、アプリケーションのホワイトリスト/ブラックリスト、俗にJailbreakと言われる改造デバイスなどの情報に基づいて、ポリシーを強制適用できるようになる。

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