ポリコム三ッ森社長「リーダーのポジションは絶対に譲らない」

ビデオ会議トップベンダーのポリコムジャパン社長に三ツ森隆司氏が就任した。UC/モバイル連携やクラウドの普及など変化の只中にあるビデオ会議市場でどのように舵を取っていくのか、戦略を尋ねた。

――日本NCRやSAPなどIT業界の経験は豊富ですが、ビデオ会議・ユニファイドコミュニケーション(UC)の業界は初めてとお聞きしました。4月に着任されたばかりですが印象はどうですか。

三ツ森 販売パートナー、アライアンスパートナーの方々のビジネス領域はクロスしていますし、知人も多く、初めての業界という感じはしません。

また、ポリコム本社のCEOであるピーター・リーブ(Peter Leav)は、NCR時代に私の上司でした。ピーターはクラウド型のビジネスも含めて、ソフトウェアやサービスによる幅広いビジネスモデルを打ち出そうとしています。

――ポリコムジャパンの社長としてのミッションは何でしょうか。

三ツ森 1つは、この幅広いビジネスモデルを推進していくこと。そしてもう1つは、ポリコムの勢いを取り戻すことですね。

ポリコムはマーケットリーダーであるにもかかわらず、ここ数年おとなしい状況でした。ピーターはもう一度、以前のような活気溢れるポリコムにしようと取り組んでいます。それは日本でも求められています。

――シスコシステムズをはじめ競合が激しく追い上げています。国内シェア1位をシスコに奪われたとする調査会社のデータもありますが。

三ツ森 少なくとも日本では、抜かれたという感触はありません。

マーケットは変化していて、端末の単価は下がっていますが、当社の売上がそれに比例して落ちているわけではない。販売数はかなり増えていますから、シェアがそれほど落ちているとは思えません。

市場が拡大して競争相手も増えているのは確かです。しかし、国内でもしっかりとしたサポートを提供し、アジアで最高のラボも東京にある。こうした体制をしっかりと作っているので、お客様からの評価も高く、ビジネスは維持できています。

月刊テレコミュニケーション2015年9月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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