5Gはどうなる?――エリクソン、ノキア、ファーウェイ、ドコモの「共通点」と「相違点」

2020年の商用化に向けて、5Gのコンセプトが固まってきた。ただ、世界の主要キャリア/ベンダーの間で共通認識ができあがる一方で、まだ意見が異なるポイントもある。エリクソン、ノキアソリューションズ&ネットワークス、ファーウェイ、NTTドコモの5Gコンセプトを見ていく。

5G(第5世代移動通信システム)の実用化に向けた動きに加速度がついてきている。昨年来、日本のNTTドコモや世界の主要な通信インフラベンダー、5Gの推進団体などがそれぞれの5G構想をまとめたホワイトペーパーを発表しているが、今年2月には「NGMN(Next Generation Mobile Networks)」からも5Gホワイトペーパーが公表された。NGMNは21の有力携帯電話事業者が参加して次世代モバイルネットワークを検討している団体で、通信事業者サイドから5Gに対する一定の共通ビジョンが示された形だ。

今夏には、ITU-Rがこれまでの議論を踏まえて5Gのコンセプトなどを「IMT Vision(ビジョン勧告)」として取りまとめる予定となっており、さらに9月には今年の5G関連の最大のイベントと目される3GPPの「5G RANワークショップ」が予定されている。

ワークショップでは世界のインフラベンダーや通信事業者からより具体化されたコンセプトや5Gを支える具体的な技術などが提案される。来年の3GPPでの標準化作業開始を前にしたキックオフイベントといえるものだ。

ドコモの5G推進室で5G方式研究グループ グループリーダを務める奥村幸彦氏は「今まで漠然としていたものが、5Gのコアとなる技術を含めてある程度具体化されることになるのではないか」と期待をかける。

NTTドコモ 奥村幸彦氏
NTTドコモ 先進技術研究所 5G推進室 5G方式研究グループ グループリーダ 主幹研究員 奥村幸彦氏

では、世界の通信インフラベンダーはワークショップに向けてどのような構想を温めているのか――。エリクソン、ノキアソリューションズ&ネットワークス、ファーウェイの世界3大ベンダーおよびドコモの5Gコンセプトを見ていく。

月刊テレコミュニケーション2015年7月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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