携帯4社の次世代インフラ戦略を読み解く[第9回]ソフトバンクのLTE戦略(前編)――白紙に戻った2GHz帯へのLTE導入

ネットワーク容量の拡大が喫緊の課題となっているソフトバンク。だが、同社の次世代インフラ導入計画は、流動的な点が多い。それはなぜか――。まず今回はソフトバンクの置かれた現状を整理する。

2009年6月に総務省が公表した「基地局整備計画の概要」には、ソフトバンクモバイルが次世代インフラとしてHSPAの高度化システムであるDC-HSDPA(Dual Cell High Speed Downlink Packet Access)と3.9GのLTEの2種類のシステムを導入する計画を持っていることが記されている。

図表 携帯電話事業者4社の基地局整備計画の概要(出典:総務省)
携帯4社のLTE計画

うちDC-HSDPAは、1.5GHz帯に導入され2011年7月からサービスが開始される予定だが、LTEについては、2GHz帯の20MHz幅のうち、W-CDMA/HSPA1波分の5MHz幅を空けて導入するとされているだけで、時期は明示されていない。

実際のところ、ソフトバンクの次世代インフラの導入プランには、流動的な部分が多く、特にLTEについては具体的な導入時期や導入帯域はまだ固まっていないのである。

これには、大きく2つの理由がある。

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