IOWN APN×WiGigで山岳トンネル工事の遠隔施工管理 NTT・1FINITY・安藤ハザマが実証

NTT、安藤ハザマ、1FINITYが、IOWN APNを用いた山岳トンネル工事の遠隔施工管理に関する実証実験を実施した。約1000kmの長距離通信を模擬した環境で、8Kカメラ15台分に相当する映像データとレーザースキャナーで取得した約20GBの3次元計測データを、トンネル坑内から遠隔拠点まで約1分で伝送した。また、IOWN APNと60GHz帯無線LAN(WiGig)を組み合わせ、遠隔から切羽(最奥部)にある幅0.2mmのひび割れを検知できた点も成果の1つだという。

フィジカルAIへのAPN活用も視野、2027年度以降に実用化へ

実証の結果、光ネットワーク区間ではパケットロスが発生せず、遅延やジッターも問題のない水準であることを確かめたという。また、光伝送装置等がトンネル坑内の過酷な環境下でも24時間安定稼働できることを確認しており、「APNが通信断や遅延による作業中断のリスクを低減し、安定した遠隔施工管理の実現に寄与できる」と伊藤氏は話した。

さらに、APNを活用することで、8Kカメラ15台分に相当する映像データと、レーザースキャナー取得した約20GBの3次元計測データを、トンネル坑内から遠隔拠点まで約1分間で伝送することに成功。これにより、「遠隔からの施工管理と品質検査を並行して実施できるようになる」(伊藤氏)。

8Kカメラ15台分に相当する映像データと約20GBの3次元計測データを約1分間で伝送

加えて、カメラを設置した切羽付近では、工事車両などによるケーブルの損傷リスクがあることから、WiGigを活用して通信エリアを構築し、光ファイバーへ接続した。結果、遠隔拠点と現場の作業員が映像や音声でコミュニケーションを取りながら、坑内にある幅0.2mmのひび割れを発見できたという。

坑内にある幅0.2mmのひび割れを発見

将来的には、APNを介してトンネル坑内と首都圏のデータセンターやオフィスを接続して遠隔監視を実施したり、AIによる危険行動や異常の予兆検知、フィジカルAIやロボットの活用などにもAPNを役立てていきたい考えだ。船津氏は今回の実証成果を踏まえ、「2027年度以降、段階的に実運用へ移行したい」と意気込んだ。

今後の展望

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