モトローラ内田氏「O2Oの好循環サイクルを無線LANとBluetooth Low Energyで実現」

「2020年までに、どういったネットワークインフラを用意すればいいのか?」。モトローラ・ソリューションズの内田修氏は、こう問いかけたうえで、これからの無線LANインフラのポイントについて解説した。「企業の売上UP、顧客満足度UPを実現するモトローラ最新無線LANソリューション!」と題して行われた「企業ネットワーク変革Day」での内田氏の講演の概要をレポートする。

無線LANとBLEの両方に対応する位置特定ソリューション

売上アップと顧客満足度アップを同時に実現する具体策として、モトローラ・ソリューションズが提供するのは、位置特定ソリューション「Mpact(Mobile Marketing Platform)」である。

最近、無線LANやBluetooth Low Energy(BLE)により、スマートフォンの位置情報を把握。顧客の動線などを分析したり、顧客のロケーションに合わせて割引クーポンなどをスマートフォンにプッシュ配信するソリューションの導入が活発になりつつある。

このMpactもその1つだが、他社にない強みとなっているのが、Wi-FiとBLEの両方に対応したプラットフォームであることだ。これにより、「モバイルマーケティングからマイクロマーケティングまでを統合的に管理できる」という。

モトローラ・ソリューションズの位置特定ソリューション「Mpact」の特徴
モトローラ・ソリューションズの位置特定ソリューション「Mpact」の特徴

Wi-Fiが適しているのは、広いエリアでのロケーショントラッキングである。例えば、ショッピングセンターにWi-Fiスポットを整備することで、ショッピングセンター内をどのように移動したか、滞在時間はどれくらいだったかなどを把握できるようになり、顧客分析や販促に活用できる。また、店の入り口の数十メートル先の人に対してお得なクーポン券を配信し、来店を促すといったことも可能だ。

一方、アップルのiBeaconに代表されるBLEによるロケーショントラッキングの長所は、1メートルレベルの細かい位置を把握できる点だという。Wi-Fiの場合、「10メートルくらいの結構ざっくりとした測位」。このため、どの陳列棚の前にいるかなど、場所を細かく特定して販促などを行いたい場合には、「BLEがこれからの主流になるだろうと業界では予測されている」そうだ。

このように異なる長所を持ったWi-FiとBLEという2つの測位技術に、Mpactはワンストップで対応する。このため、トータルコストを安くできるのに加えて、メンテナンスも簡単だという。

「『あのお店に行けば有効なクーポン券がもらえる』となると、顧客満足度のアップにつながり、それが集客力のアップにつながる。そして最終的には売上アップにつながるという、O2Oの好循環サイクルが生まれる」

位置特定サービス(LBS)のマーケットトレンド
位置特定サービス(LBS)のマーケットトレンド

内田氏によれば、位置特定サービス(LBS:Location Based Services)の市場規模は、2013年の6700万米ドルから2018年には32億米ドルへ拡大すると予測されているとのこと。なかでも急成長するのは、「分析」や「局所限定広告/値引き」などの分野。無線LANアクセスポイントなどの「インフラ」も6倍の成長を遂げるが、「分析」や「局所限定広告/値引き」などは100倍にもなる。

位置情報を活用したサービスには、これだけのポテンシャルがあり、だからこそモトローラ・ソリューションズも大変力を入れているのだという。

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