ドコモの災害対策に向けた最新の取り組みは?
災害対策に関する取り組みについても紹介された。サービスオペレーション部 災害対策室 室長の尾崎康征氏は、「ネットワークの強靭化」と「応急復旧機材の拡充」を両輪として災害対策を進めていると説明した。
ネットワークの強靭化に向けては、半島地域における中継伝送路の多ルート化(3ルート)に加え、NTN(非地上系ネットワーク)を用いた予備伝送路を整備し、障害発生時には人手を介することなく通信経路を自動で切り替えられるという。
また、「大ゾーン基地局」と呼ばれる災害対策用基地局を全国105カ所に設置。1局で半径約7kmをカバーできるとのこと。カバー範囲が半径1km程度の「中ゾーン基地局」も「2000カ所以上に展開済み」(尾崎氏)だ。

NTTドコモ品川ビルに設置された大ゾーン基地局
機動性を活かした軽自動車ベースの移動基地局車を導入
応急復旧機材の拡充については、2011年時点で20台だった移動基地局車数を120台へ増強。衛星設備は40台から600台へ、発電機も500台から1500台へと拡充しているという。
ドコモではこれまで、トラックや大型バンを活用した移動基地局車を運用してきたが、新たに軽自動車をベースにした移動基地局車を導入。狭い道路にも進入できる高い機動性を生かし、災害時の通信サービスの早期復旧につなげていきたい考えだ。

軽自動車をベースにした移動基地局車
全国の避難所には、StarlinkアンテナとStarlinkをバックホール回線に利用する「d Wi-Fi アクセスポイント」を配備。衛星携帯電話サービス「ワイドスター」や、PD(Power Delivery)に対応したモバイル充電器なども用意する。

(左から)d Wi-Fi アクセスポイント、Starlinkアンテナ
説明会では、現場へ持ち運んでその場で通信エリアを構築できる「可搬型基地局」も展示されていた。Starlinkのアンテナは、GEO(静止軌道)衛星向けのアンテナと比べて小型・軽量なため、災害時でも迅速に設置・展開が可能とのことだ。

Starlinkアンテナ(左)、GEO衛星向けアンテナ(右)
可搬型基地局には可搬型発電機を用いることが一般的で、1回の充電で3時間~半日程度稼働するという。また、バッテリーを2基搭載し、片方の電力が尽きた場合でも、もう一方から給電できる発電機も新たに導入している。









