KDDIのLTE網を利用ケイ・オプティコムがMVNOサービス提供へ

関西電力系列の通信事業者であるケイ・オプティコムは2014年5月15日、MVNOサービス「mineo(マイネオ)」を発表した。

ケイ・オプティコムは関西の2府4県(福井県の一部も含む)で個人・法人向けに光回線を展開してきたが、今回のサービス提供開始をもってモバイル事業に本格参入、これを新たな事業の柱として成長させ、収益拡大を狙う。

mineoの特徴は、①KDDIのLTE網の利用、②MNP(携帯電話番号ポータビリティ)対応、③スマートフォンのセット販売の3つだ。

代表取締役社長の藤野隆雄氏

①KDDIのLTE網の利用について代表取締役社長の藤野隆雄氏は「KDDIとのレイヤ2接続はMVNO事業者として初。NTTドコモの通信網を利用するMVNOサービスが多いなか、ユーザーの選択肢を広げる一手」と話す。「au 4G LTE」網で2GHzと800MHzをサポートする。1ヵ月に1GBまで800MHz帯では下り最大75Mbps、2GHz帯では下り最大150Mbpsでデータ通信できる。月内に1GBの容量を超過した場合または3日間で500MBを超えた場合は200kbpsに制限される。

②MNP(携帯電話番号ポータビリティ)対応は、現在使っている携帯電話番号を変更せずに音声通話機能を利用できるというもの。

③スマートフォンのセット販売については、サービス利用に踏み切れないユーザーの不安を取り除く効果がある。スマートフォンの利用料金の高止まりから、昨今MVNOによる低価格サービスが注目されているが、一方で「回線と端末を自分で選ぶのは難しい」といった不安の声もあったという。回線と端末をセットにすることで従来別々にユーザーが行う回線契約と端末選びを一本化し、容易に利用開始できるようにしたのだ。端末は、サービス開始時点では「DIGNO M」(京セラ製)の1機種だが、ラインナップは今夏以降、低価格帯の海外端末と最新機能を備えた端末の両面で拡大していくという。

「必要なものを必要なだけ」をサービスコンセプトとする

料金は、データ通信のみのシングルタイプは月額基本料金980円に端末代金2000円(一括払い4万8千円の24ヵ月分割)を足した2980円。データ通信と音声通話を利用できるデュアルタイプは月額基本料金1590円と端末代金2000円を足した3590円。mineoの提供開始は6月3日で、当面はオンラインのみで販売だが、「初年度は契約数10万件、5年で100万件突破を目指す」と藤野氏は意気込む。なお、固定回線とのセット販売については「現状考えていない」という方針を示した。

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