「MDM的な発想では逆に働きにくくなる」
また、伊藤氏は、「従来型のMDM的な発想で制限をかけていくと、逆に働きにくくなる。会社が支給したモバイルデバイスを『いらない』と返してしまうケー スもある」とも指摘した。そこでシトリックスでは、就業時間内だけアクセスできるといった時間による制御、会社から半径1km以内や自宅のWi-Fi環境 からならアクセスできるといった場所による制御など、従業員の自由とセキュリティの両立を目指して日々活動していると紹介した。
さらに、モバイルワークスタイルの話では必ず出てくるという人事制度に関するアドバイスの強化も進めていくとのこと。シトリックスは在宅勤務制度を導入しているが、すでに同社の人事担当者が顧客向けにプレゼンテーションを行っているそうだ。
また、先週の大雪の影響により、山梨県は大きな被害を被っているが、同社の人事部門トップは山梨県在住。「私どもの社員はいつでも在宅勤務ができる。山梨の社員は、会社に通勤できなかったが、生産性を一切無駄にすることなく業務を遂行できた」とキング氏は同社がモバイルワークスタイルを自ら率先して実践していることも紹介した。シトリックスは今年2月、日本テレワーク協会のテレワーク推進賞奨励賞も受賞している。
大雪のため出社できない山梨県在住の社員の在宅勤務の様子