ソフトバンクが6G候補周波数を検証「7GHz帯のポテンシャルは高い」

次世代の移動体通信規格「6G」の候補周波数の1つとして注目が集まっている「7GHz帯」。5Gで使われているSub6と特性が似ていることから、5Gで蓄積した知見を活かしてエリア展開できるという期待も高い。その7GHz帯について、ソフトバンクがノキアの協力のもと屋外実証実験を行った。5Gで使われている3.5GHz帯との比較で見えてきたものとは。

「意外と扱いやすい電波という印象。Sub6相当のカバレッジが作れて、かつ高品質。とても面白いバンドだ」

2025年11月19日にソフトバンクとノキアの主催により行われた「6Gの開発に関する技術カンファレンス」。登壇したソフトバンク 執行役員 兼 先端技術研究所 所長の湧川隆次氏は、7GHz帯の印象をそう語った。

ソフトバンク 執行役員 兼 先端技術研究所 所長の湧川隆次氏(左)と、先端無線統括部 6G準備室 室長の矢吹歩氏

ソフトバンク 執行役員 兼 先端技術研究所 所長の湧川隆次氏(左)と、
先端無線統括部 6G準備室 室長の矢吹歩氏

同社はノキアとともに、東京都中央区の銀座エリアで7GHz帯の屋外実証実験を行った。目的は、5Gで商用利用されている3.5GHz帯との比較だ。ソフトバンクが割り当てを受けている3.9GHz帯の商用基地局と同じサイトに、ノキアが開発した7GHz帯基地局のプロトタイプを3局設置。都市部のユーザーが集中するエリアで実証を行った。

実験で使用したのは7180~7280MHzの100MHz幅で、3局いずれもMassive MIMOに対応。3.9GHz帯用のアンテナと測定機、7GHz帯用アンテナと専用端末を搭載した車両で銀座エリアを走行し、エリアカバレッジと通信品質、電波伝搬特性などを検証した。

銀座エリアに設置した7GHz帯基地局のプロトタイプ(右)。左は3.9GHz帯基地局

銀座エリアに設置した7GHz帯基地局のプロトタイプ(右)。左は3.9GHz帯基地局

結果は冒頭の通り、3.9GHz帯とほぼ同等の良好なエリアカバレッジと通信品質を確認した。

関連リンク

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。