ファーウェイの日本戦略「エンタープライズ事業を第3の柱に」

通信キャリア向け、コンシューマ向け事業に次ぐ第3の柱として、ファーウェイがエンタープライズ事業に本腰を入れ始めた。2012年度は対前年25%超の成長を達成。2017年に売上高100億ドルを目指す。

日本開拓の鍵はパートナー

――法人市場の攻略には、SIer等とのパートナーシップが欠かせません。

 その通りです。キャリア向けのビジネスとは異なり、エンタープライズ市場には膨大な数のお客様が存在します。ファーウェイがSIerに製品を提供し、パートナーがソリューションとして統合してエンドユーザーに提供します。ただし、我々はパートナーの数を増やすことに重点を置いていません。ファーウェイとパートナーが共同して、革新的かつ競争力のある製品を企画開発し、日本市場に提供することにフォーカスしています。

したがって、今後のICT業界の動向や将来性に関して見解を共有でき、我々と長期的に緊密な協業体制を築くことができる戦略的なパートナーと協力することが重要だと考えています。

パートナーの数が増えれば増えるほど、その間での競争が激しくなり、収益性も悪化してしまいます。それよりも、我々とパートナーのお互いがWin-Winの関係を長期的に構築できるようにするというのが、ファーウェイのエンタープライズ事業のやり方です。

――6月に、法人向けICTソリューション事業について、日商エレクトロニクスと戦略的パートナーシップを締結しました。

鐘 我々から見て日商エレクトロニクスは、日本のお客様をよく理解されており、また強力なインテグレーション能力とサポート能力を持っています。一方、日商エレクトロニクスには、ファーウェイのR&D能力や、お客様ニーズに応えて意欲的に製品やソリューションをカスタマイズする能力を認めていただいたと思っています。

長い時間をかけて両社の理解を深めた結果、今回の提携に至りました。その第一歩として、コンピューティングとストレージ、ネットワーク機能を統合したコンバージド・インフラストラクチャ製品「Huawei FusionCube」の販売を始めています。同社のほか、ユニアデックス、NECネッツエスアイともパートナーシップを結んでいます。

――日本市場での目標を教えてください。

 ファーウェイ全体におけるエンタープライズ事業の割合はまだ小さなものですが、急成長しています。これは日本でも同じで、非常に早いスピードで伸びています。2013年度は国内で売上高5000万ドルを目指します。

月刊テレコミュニケーション2013年9月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。