KDDIが2025年5月7日、auのスマートフォン向け新料金プラン「auバリューリンクプラン」の開始と、既存プランの料金改定を発表した。auバリューリンクプランは6月3日から提供を開始。既存プランの改定については110円から330円(税込、以下同)の値上げとなり、8月1日から実施する。
KDDI 代表取締役社長 CEOの松田浩路氏(左)と、
取締役執行役員常務 パーソナル事業本部長の竹澤浩氏
新プランは従来の最上位プランより料金が割高だが、衛星とスマートフォンの直接通信サービス「au Starlink Direct」や海外でデータ通信が使い放題になる「au海外放題」など、通信品質と利便性を向上させる新機能/サービスをセットにすることで付加価値を高める。既存プランの値上げも同様だ。
発表に合わせて開催した記者説明会で、KDDI 代表取締役社長 CEOの松田浩路氏は「我々はつながる価値を高めることで対価をいただいてきた。それを、(通信インフラを整備する)工事業者やauショップの代理店などのパートナーに還元し、次世代への投資につなげている。この好循環をこれからも続けていきたい」と、今回の施策の意義を説明した。
新プランと料金改定の概要。既存プランの改定については「使い放題MAX+」の例を表示
大好評の「au Starlink Direct」を他社ユーザーにも提供
新プランの目玉となるのが、4月10日にサービス開始したau Starlink Directだ。衛星とスマートフォンの直接通信サービスとしてはアジア初。世界でも、米国とニュージーランドに次ぐ3番めとなる。
松田社長は記者説明会でまず、au Starlink Directの反響について報告した。当初は1000人ほどの利用者でスタートしたが、「GW中には1日で4万人近くが利用した」。法人ユーザーからの反響も大きいという。
KDDIは、このau Starlink Directを5月7日から、au以外の他社回線利用者向けにも提供開始する。対応端末を持つユーザーなら、KDDIが新たに開発した専用eSIMを組み込むことで利用が可能になる。
au Starlink Directを他社ユーザーにも提供
料金は月額1500円(税込1650円)。2025年6月末までに加入すれば、加入当月から6カ月間は無料となる。auのLTEを含めて月間1GBまで利用可能だ。松田社長は、衛星直接通信の利便性に加えて、「これを機に、au回線の通信品質もお試しいただきたい」と自信を見せた。