世界的なITリサーチ会社であるガートナーは毎年、CIOが抱える課題を明らかにするアンケート調査を実施している。2335人のCIOが回答した2012年の調査において、ビジネス戦略の優先度トップに挙がったのは、日本・世界ともに「企業成長を加速する」だった。すなわちIT部門はいま、いかに自社の成長に貢献できるかが問われている。
CIOが2012年におけるビジネス戦略のトップ3の1つとして選択した順位 | 日本 | 世界 |
企業成長を加速する | 1 | 1 |
新規顧客を獲得し、維持する | 2 | 2 |
ITワークフォース(要因)を確保し、維持する | 3 | 8 |
企業コストを削減する | 4 | 3 |
新規の市場や地域へ業務を拡大する | 5 | 10 |
マーケティングやセールスの有効性を改善する | 6 | 9 |
オペレーションで成果を挙げる | 7 | 5 |
新製品や新サービスを開発する(イノベーション) | 8 | 4 |
収益性を改善する(利益) | 9 | 7 |
製品とサービスの品質を改善する | 10 | 圏外 |
では一体、企業成長は何に依存するのか。その最も重要な要素の1つが「スピード」であることに異論を唱える人はいないだろう。現代の厳しいビジネス環境においては、競合他社にスピードで出し抜かれては競争に打ち勝てない。
IT部門には、ITの側面からビジネススピードのボトルネックを発見し、改善していくことが求められている。
“道路”は高速だけど、乗っている“クルマ”は大丈夫?
ブロードバンド大国、日本――。
諸外国と比べて、日本では高速大容量のWANサービスを安価に入手可能だ。ネットワークはITシステム全体のパフォーマンスのみならず、ビジネススピードをも大きく左右する“要”であるが、その意味で日本は恵まれた環境にあるわけだ。
しかし実は、このことが日本企業にとって意外な“落とし穴”になっているといったら驚くだろうか。「日本のIT部門の方は、WANを過信しているケースが少なくない」と指摘するのは、リバーベッドテクノロジーの伊藤信氏だ。
「日本では低コストで“高速道路”を利用できるが、実は乗っている“クルマ”のほうに制限速度があるため、それ以上は速く走れない」(伊藤氏)
リバーベッドテクノロジー マーケティングマネージャー 伊藤信氏 |
国内の通信事業者が提供する企業向けWANサービスは確かに安価で高品質だが、それを過信するあまり、結果としてWANのスピードを十分に引き出せていないユーザー企業が多いというのである。
そこで注目したいのが、WAN高速化装置だ。リバーベッドのWAN高速化装置、Steelheadシリーズを導入すると、通常で5~50倍、最大で100倍にWANのパフォーマンスを向上できるという。
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