OTセキュリティベンダーのTXOne Networks(以下、TXOne)は2024年11月22日、東京・虎ノ門ヒルズ内に新たに開設した日本法人オフィスで事業戦略説明会を開催した。
「OTセキュリティを導入しなければならないという声が、いろいろな顧客やパートナーから聞こえてくるようなった」。日本法人のTXOne Networks Japanで代表執行役員社長を務める近藤禎夫氏は、2022年4月の日本法人設立から2年半が経過したが、この間インシデントが増加したこともあり、OTセキュリティ市場は着実に拡大していると述べた。
TXOne Networks Japan 代表執行役員社長の近藤禎夫氏
TXOne Networks CEOのテレンス・リュウ氏も、「顧客からの反応やニーズの増大を見ると、OTセキュリティは現実のものになっていると感じる」と話し、DX化とAI導入が進むなか、製造現場へのOTセキュリティ導入が進んでいるという見方を示した。
TXOne Networks CEOのテレンス・リュウ氏
「OTセキュリティに特化したツールが不可欠」
製造業がDX化やAI活用を推進するうえでは、製造設備をネットワークに接続してデータを活用していく必要があるが、それは同時にシステムがサイバー攻撃の脅威にさらされることを意味する。にもかかわらず、製造業の多くでは防御態勢が整っておらず、「製造業は金融業や小売業を上回り、最も攻撃される対象」になっているとリュウ氏は指摘した。
セキュリティ対策の導入が進んでいない要因の1つに、そのために生産活動が中断され、生産性に影響を及ぼすことが許されないという事情があるが、「だからこそ、OTセキュリティに特化したツールが不可欠になる」(リュウ氏)。