「オール光」実現に必要な3つの技術とは?
これらの課題を解決するため、NTTら5社は、複数事業者間をまたがるオール光ネットワークに必要な3つの技術開発に取り組む。
1つめは、「光ネットワークフェデレーション技術」だ。通信利用者の要求を受け入れるためのAPI機能や、複数事業者の異なるオール光ネットワークを安定的に相互接続するアーキテクチャなどを指す。
2つめは、「サブチャネル回線交換技術」である。通信利用者の要求に応じて、必要帯域や遅延、ゆらぎなどの通信品質を確保・調整し、多数の通信利用者を効率的に収容する技術だ。
3つめは、「分散型ROADM技術」。波長挿入や分岐機能、多重化機能などROADMの主要機能のみを備えた装置を簡易に運用できる技術で、同技術をベースとした小型APNノードの研究開発に取り組む。これにより、小規模事業者や郊外のデータセンター等にもAPNを展開可能になるという。
オール光ネットワーク共通基盤技術と各社の役割
研究開発期間は2028年度までの5年間で、技術開発に際しては約200億円の支援を受ける予定だ。「5社間で連携を進め、オール光ネットワークの事業者間連携に必要な基盤技術の確立を目指す」と荒金氏は意気込んだ。