「Sub6が実力を発揮するフェーズへ」KDDIが通信品質向上に関する説明会

LTE転用周波数とSub6の「デュアル5G」で5Gエリアの展開を進めるKDDI。Sub6については衛星通信事業者との干渉問題が解決したことで、Sub基地局の出力を最大化することが可能になり、本来の実力を発揮できるようになった。2024年度中には2周波数対応のMassive MIMOを開始することで、さらに高速化を実現するという。

全国規模でスループットやレイテンシーが改善

LTE転用周波数から5Gエリアを展開する方法はソフトバンクも採用しているが、今回、Opensignalのレポートでソフトバンクの評価を上回ったのは、5Gの導入期から続けてきた改善活動によるところも大きいという。

端末や基地局、コアネットワークから自動収集した品質情報や、ユーザーからの問い合わせ音声をデジタルデータ化したもの、さらに、Opensignalの評価をAIで分析し、1年間で100 以上の改善施策を実施した。

1年間で100以上の改善施策を実施

1年間で100以上の改善施策を実施

また、無線区間だけでなくバックボーンも含めたエンド・ツー・エンドで通信経路の見直しやチューニングを行った。

バックボーンも含めてネットワーク全体を見直し

バックボーンも含めてネットワーク全体を見直し

その結果、全国規模でスループットやレイテンシーが改善された。具体的には、YouTubeで4K UHD動画を快適に視聴するには20Mbps以上のスループットが推奨されるが、全国95%のエリアで20Mbps以上となっている。また、オンラインゲームをスムーズにプレイするにはレイテンシーが30ms以下であることが必要とされるが、全国92%のエリアで30ms以下を実現しているという。

動画の読み込み速度や画質が改善されたという

動画の読み込み速度や画質が改善されたという

KDDIは、3.7GHz帯と4.0GHz帯という近接したところに100MHz幅を2ブロック保有しており、国内初となる2周波数対応のMassive MIMOを2024年度中に開始する。

2周波対応のMassive MIMOを2024年度中に開始する

2周波対応のMassive MIMOを2024年度中に開始する

今年7月に阪神甲子園球場で行った実証では、通信速度が1.6倍向上することが確認されたという。2周波数対応のMassive MIMOにより、「来年度以降、200MHz幅のSub6によるさらに高速・高品質な5Gが実現する」(前田氏)としている。

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