沖縄セルラーとKDDI、5G SAスライシングによるライブ配信を沖縄県で初めて実施

沖縄セルラーとKDDIは2024年10月15日、琉球放送と連携し、10月13日に行われた「第54回那覇大綱挽」において、5G SA商用ネットワークでSLA(上り下り帯域)保証型ネットワークスライシングを活用したライブ配信を、RBC公式サイトおよびアプリで実施したと発表した。5G SAスライシングによるライブ配信は、沖縄県で初めての取り組みだという。

ライブ配信の構成

ライブ配信の構成

従来、屋外イベントのライブ配信では、撮影現場に専用機器を搭載した中継車を配備し、大量のケーブル配線や複雑なオペレーションが必要だった。近年、LTE回線を利用したベストエフォート型の中継手段も活用されているが、混雑するイベントでは映像中継に必要な通信品質の維持が難しいなど、安定した通信の確保が課題だ。

SLA保証型ネットワークスライシングでは、映像中継に必要な通信品質をエンド・ツー・エンドで安定的に提供し、映像中継が大幅に簡易化されるなど、専用機器の置き換えによるコスト削減が可能となる。特に、スマートフォンカメラを活用した映像中継では、新たな映像体験の提供が期待されるという。

今回のライブ配信は、那覇大綱挽の中間地点(国道58号線 久茂地交差点)において、放送用カメラ、スマホカメラの映像を5G SAでRBC本社に伝送し、番組制作に活用した。上り/下りのSLA保証型ネットワークスライシングにより、観客などが利用するスマホのネットワークと論理的に分離し、各映像中継に必要な通信品質を確保した。

スマホは、小型軽量の特性を活かし、通常の放送用カメラの設置が難しい沿道カメラとして使用できるため、今後、映像制作の幅が広がることが期待されるとしている。

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