「日本の半導体産業の再構築に使命」キーサイト寺澤社長が就任会見

キーサイト・テクノロジー日本法人の新社長に、開発部門出身の寺澤紳司氏が就任した。AIを重視し、ソリューションへのAI搭載やAI市場向けツールに力を入れるという。米国本社の半導体テストソリューション事業部長も兼務しており、日本の半導体産業の再構築への意欲も見せた。

キーサイト・テクノロジーは2024年8月2日、新社長就任会見を開催した。

日本法人の代表取締役社長に8月1日付で就任した寺澤紳司氏は、1988年にキーサイトの前身であるYHPに入社。30年以上にわたり開発畑を歩んできた。開発部門出身の日本法人社長は、寺澤氏が初だという。2018年より務めている米本社のバイスプレジデントおよび半導体テストソリューション事業部長も引き続き兼務する。

キーサイト・テクノロジー 代表取締役社長 寺澤紳司氏

キーサイト・テクノロジー 代表取締役社長 寺澤紳司氏

会見の冒頭、寺澤氏は「計測器おたくで、数年前に自社のオシロスコープを自腹で購入し、波形を眺めている」と自己紹介。「キーサイトの幅広いソリューションを日本のお客様に提供することでビジネスを支え、日本市場を盛り上げていきたい」と抱負を語った。

寺澤氏が日本市場における重要トピックとして挙げたのがAIだ。キーサイトは「自社業務における活用」「顧客企業の生産性向上に向けたソリューションへの搭載」「AI市場に対するツールの提供」という3本柱で展開している。

AIを3本柱で展開する

AIを3本柱で展開している

自社業務における活用では、反復的な作業やテストの自動化などにAIを活用しており、すでにエンジニアの生産性向上に寄与しているという。

また、顧客に提供しているソリューションでのAI活用例も紹介された。その1つが、今年2月に発表した「AIデータセンター・テスト・プラットフォーム」だ。

AIインフラの効率化を実現

AIインフラの効率化を実現

AIデータセンターの課題として、通常のデータセンターと比べて稼働率が低く、演算処理に時間がかかり、消費電力も多いことがある。「効率良く100%稼働させるには、より良い設定を見つける必要がある。AIデータセンター・テスト・プラットフォームは、実環境に則して負荷試験を行うことができる。これにより、実環境のGPUサーバーで負荷試験を行う場合よりもコストを抑えられ、再現性にも優れる」(寺澤氏)という。

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