UQが200万加入に向けて4つの新施策――実人口カバー1億人を宣言

UQコミュニケーションズは2011年11月21日、「UQ WiMAX」の事業戦略説明会を開催した。同社は10月末現在で133万加入を達成しており、2012年3月末で200万加入の目標を掲げている。野坂章雄社長は、200万加入、さらにその先に向けた新たな取り組みとして、(1)宅内ホームルーター「URoad-Home」の投入、(2)新サービス「ファミ得パック」の開始、(3)都営地下鉄駅のエリア化着工、(4)エリア全力宣言の4つを挙げた。

(1)の「URoad-Home」は、11月22日からUQ WiMAXオンラインショップで発売する。WiMAXを家庭のホームゲートウェイとして利用するためのルーターであり、WiMAXの受信感度を従来機比+3dBm、Wi-Fi出力を同+8dBm向上させている。このため、WiMAX電波の届きにくい場所でも使えるうえ、家中どこでもWi-Fi通信が可能になるという。さらに有線LANポートを2つ搭載し、無線接続の10台と合わせて最大12台の機器を同時接続できる。

「URoad-Home」をアピールする野坂章雄社長

(2)の「ファミ得パック」は、12月1日に開始する、WiMAXを2回線同時に使えるサービス。現在、月額プラス200円でもう1台端末を利用できる「機器追加オプション」を提供しているが、両端末の同時利用はできない。例えば家庭で妻が、外出先で夫が使うケースでは、あらかじめ決めておく優先する端末で利用している間はもう一方の端末は利用できず、同時利用するにはもう1つ回線契約が必要だった。つまり、1年契約で月額3880円の「UQ Flat 年間パスポート」の場合でも、同7760円が必要だった。今回、2回線めを月額2480円にすることで、1回線当たり同3180円(1回線めがUQ Flat 年間パスポートの場合)とADSL並みのリーズナブルな料金にした。ファミ得パックの利用シーンとして野坂社長は、従来の自宅と外出先だけでなく、遠方に住む祖父母などの家族とのコミュニケーションにも利用できることをアピールした。

「ファミ得パック」の概要 (クリックで拡大)

(3)については、11月28日に着工し、12月末に都営三田線大手町駅のエリア化を実現する予定だ。その後、2012年内に三田線、浅草線、新宿線、大江戸線の都営線全区間をエリア化する計画。野坂社長は「現在、東京メトロと大阪地下鉄とも交渉中であり、さらに他の地域の地下鉄でも実現していきたい」と語った。今回のポイントは、トンネルのなかでも利用できるようにすること。2.5GHz帯周波数の強い直進性を活用し、トンネルの両端から内部に向けて電波を発射するすることでエリア化する。

(4)については、「2012年3月末までに実人口1億人カバーを目指す」(野坂社長)と宣言。「WiMAXエリア全力宣言プロジェクト」と命名し、(3)の地下鉄エリア化などの取り組みを進めて現在の約1万7000基地局を3月末までに2万基地局にし、9600万人まで達している実人口カバーを1億人に拡大する。

「WiMAXエリア全力宣言」の概要 (クリックで拡大)

これらの新たな取り組みに加え、すでに発表済みの上り10Mbpsから15.4Mbpsへの高速化や、WiMAX搭載タブレット「GALAPAGOS」の投入などによって、年度末200万加入の達成を目指す方針だ。

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