去る10月13日、韓国・江南でUbivelox(ユビベロックス)社のプライベートコンファレンスが開催された。ユビベロックス社はNFCソリューションの開発を行っている。会場ではNFCを今後どのような分野に応用していくのか、具体的に解説されていたので紹介しよう。
Ubivelox社のプライベートコンファレンスのデモブース。インチョン空港で行われているNFCトライアルの一連の流れを体験することができた |
NFCでチェックインや出国審査、買い物などが可能
韓国では周知のように、サムスン電子の「Galaxy S2」を皮切りに、すでにNFCを搭載したスマートフォンが市場に投入されている。現在利用可能なNFCサービスとしては、例えばT-moneyカードなどの交通系決済が挙げられる。
韓国政府は、NFCを次期の重要な輸出戦略の1つと位置づけている。このため、仕様や規格の統一からサービス開発まで積極的に関与しているが、なかでも興味深いのが仁川国際空港(インチョン空港)で実施されているNFCのサービストライアルである。韓国政府、空港公団、関連ベンダーが一体となり、空港での快適な手続きやショッピングをNFCで支援するプロジェクトに取り組んでいる。
それでは、インチョン空港でのNFCトライアルでは具体的にどのようなことが可能なのか。順に見ていくことにしよう。
(1)航空券の購入
まずはNFCで、航空券の購入/決済が可能だ。
(2)チェックイン(搭乗手続き)
チェックインもNFCを使ってチケットレスで行える。航空会社のカウンターでNFCスマートフォンをかざすとチェックインが完了。荷物を預けると、預り証がスマートフォンに送信される。
NFCをかざすとチェックインが行え、さらに荷物の預かり証がスマートフォンに送られてくる |
(3)パスポートコントロール(出国審査)
インチョン空港でのトライアルでは、NFCはパスポート代わりにもなる。パスポートコントロールでNFCリーダーにスマートフォンをかざすと、本人確認が完了する。
パスポートコントロールもNFCでOK。出国審査完了を示すスタンプがスマートフォンに届く |
(4)免税店などでの支払い
免税店などでの買い物ももちろんNFCスマートフォンで行える。
免税店などでの買い物もNFCで支払い。レシートはスマートフォンに送られてくる |
(5)搭乗
最後、飛行機への搭乗時のチケット確認もNFCで行ったら、いざフライトである。
最後の搭乗時もNFCで |