道順まで案内可能な「歩くナビ」
現在主流のARには、セカイカメラやLayarなど位置情報と電子コンパスを利用したタイプもある。スマートフォンのカメラをかざすと、現実の風景にナビゲーション情報などのARコンテンツを重ね合わせるものだ。
ウェルシステムでは、この位置情報型ARエンジンの開発も進めており、最近「歩くナビ」というアプリを試作した。歩くナビの特色について、韓氏は「この道を右折して次に左折といったように、目的地までの道順をちゃんと教えられること」と説明する。他のARナビアプリで可能なのは、目的地までの直線距離や方向を示すところまで。実際の道順までは教えてくれない。韓氏は「歩くナビは“本当の道”を教えてくれるアプリ」だと話す。
同社のイメージ認識と歩くナビを組み合わせれば、街中に貼られた映画のポスターにスマートフォンのカメラをかざすと予告編が自動再生され、さらに「近くの上映館を探す」と選択すると、その映画館までの道のりをARで案内するといったことも可能になる。
位置情報型ARアプリ「歩くナビ」。例えば、スターバックスのロゴにカメラをかざすと、近くのスターバックスを検索、道のりを表示するといったことも。写真のように立体物に印刷されたイメージもきちんと読み取れる |
1万5000人のグローバル企業を目指すという梁社長のでっかい夢は叶うのか――。ウェルシステムでは、開発したARエンジンを他社にライセンス提供していくほか、自社でもARアプリやARコンテンツサービスを開発。さらに、これらの経験で得たノウハウを活かし、ARに関するコンサルティングサービスも展開していく考えだ。